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THE ONE 音楽界の偉人を毎週1人ピックアップ。アーティストの持つ世界をみつめます

2010年10月3日(日)
John Lennon
「(Just Like) Starting Over」
John Lennon
(Just Like) Starting Over / John Lennon
1940年、10月9日。悲しくもその前の年から始まった第二次世界大戦。ドイツ軍による激しい攻撃の中、イギリスの港町、リヴァプールで生まれたジョン・レノン。父親は船乗りのため不在。母親・ジュリアは、別の男性と暮らしていたため、すぐに姉夫婦、ミミとジョージの元に預けられてしまいます。そう、みなさんもよくご存じのジョンと叔母のミミとの生活は、彼が生まれて、すぐにスタートしたのです。生まれてすぐにターニングポイントを迎えたジョン。叔母 ミミに預けられた幼少時代。不幸なイメージがついてまわりますが、実際はどうだったのでしょうか?
第二次大戦の直後、世の中は暗く、生活もままならないそんな時代にすくすくと育つジョンを、叔母のミミはどれだけ愛した事でしょうか。旦那のジョージもジョンを可愛がり、世間から見れば複雑な家族構成ですが、三人は、幸せの日々を送ります。しかし、ジョンが5歳の時。行方不明だった父親が突然、ジョンを引き取ろうと姿を現します。既に、別の男性と暮らしていた母親ジュリアは拒みますが、あきらめきれないジョンの父は、自分の暮らすニュージーランドへ、半ば誘拐のごとくジョンを連れ去ってしまいます。父親との交渉の結果、ジョンはイギリスへと戻ってきましたが、この出来事がその後、彼の心のトラウマとなったことは容易に想像出来ます。
そんな彼の次なるターニングポイントは、反抗期まっただ中の14歳。毎日ミミを困らせてばかりのジョンでしたが、一方で、伯父のジョージとは友達のような関係を築き上げ、複雑でありながらも幸せな日々を過ごしていました。しかし、その大好きな伯父が亡くなってしまったのです。
「Mother」
John Lennon
Mother / John Lennon
この頃、ジョンは、親戚から母親ジュリアの居場所を聞き、会いにいっています。ジュリアは、彼との再会を喜び、彼に様々な事を教えていきます。叔母ミミとは違い、自由奔放に生きるジュリア。ジョンにロックン・ロールを教え、バンジョーを教え、母親としての無条件の愛をも与えようとしました。しかし、ジョンを家族の一員としては受け入れませんでした。一方、愛情表現の下手なミミは、彼が夢中になりだした音楽のため、ジョンに初めてのギターを買い与えます。何かを振り払うかのように、ギターに熱中するジョン。このギターから、ジョンはバンドを結成し、ポール・マッカートニーと出会う事になります。ポールと出会い、バンド活動が自分の人生だと感じ始めたそんな時。さらなるターニングポイントがやってきます。母親ジュリアが交通事故で亡くなってしまうのです。
その時ジョンは17歳でした。この年の誕生日は、母親ジュリアがホームパーティーを開いてくれました。そこで、長年繰り返し聞いてきた質問。ジョンは、ジュリアに、自分の父親は誰なのかと聞きます。結局、真実を知らされることなく戻ったミミの家では、サプライズ・パーティーの準備が。ミミの愛情を感じるジョン。そのサプライズ・パーティーにジュリアが訪れ、ついにジョンは、先ほどの質問への答えを知ります。父親の事、ミミの愛情、そしてジュリアには、2人の娘の他にもう1人、娘がいる事まで。思春期の彼には辛い事実でした。
しかし、愛情の形は違っても、母親が2人いる事に自分なりに答えを見つけたジョンでしたが、そんな矢先に、ジュリアが亡くなってしまったのです。深い悲しみを救ってくれたもの。それは、やはり音楽でした。既に母親をガンで亡くしていたポール。寂しさをかかえる者同士、友情も深まって、楽曲制作にのめり込んでいくジョン。初めてのレコーディングは、ジュリアがジョンのために貯めていてくれたお金で行いました。そしてつかんだのが、ビートルズの人気に火を付けたドイツへの演奏旅行。ジョンは、この時、叔母のミミにパスポートのサインを求めに行きます。そしてサインを求めた場所は、母親としての欄。ミミはこの時、初めて彼の母親としてサインをしたのです。
「向こうについたらすぐに電話をちょうだいね」それまで反抗期だったジョンは、この言葉を守り、ドイツから週に1度は電話をしたそうです。ドイツで火がついたビートルズ。帰国後は、皆さんもご存じのとおり、熱狂的な時代がスタートしたのでした。
「Beautiful Boy」
John Lennon
Beautiful Boy / John Lennon
ジョン・レノンは、1975年、オノ・ヨーコとの間に生まれたショーンのため、5年間の活動休止宣言をします。「愛の沈黙」と呼ばれたこの時期に、彼は自分のルーツを取り戻し、アルバム『ロックン・ロール』を制作します。両親と共に過ごす事の出来なかったジョン。父親不在だった5年間。この時を取り戻すかのようにショーンと過ごした5年の月日。彼にとっては、とても幸せな5年間だったのではないでしょうか。
そんな彼の青春時代を描いた映画「NOWHERE BOY〜ひとりぼっちのあいつ」が来月5日から全国ロードショーされます。彼がもがいた青春時代、そして音楽に目覚めた青春時代を知る良い機会です。ご覧になってはいかがでしょうか?
愛と平和を歌い続けたジョン・レノン。
彼のルーツには、愛と、愛がゆえの苦しさが、幾重にも重なり合っているのでした。
今夜は、ジョン・レノンをピックアップしました。

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