翌年、再び同じオーディションに出場しますが、その時、彼は気管支炎を患っていました。家族の心配を振り切って出場したものの、ファイナル直前でダウン。さらに、無理をしつづけた声帯はウィルスに侵され、一時、彼は声を失ってしまいます。そして、声を失ってしまったことで、彼はCDデビューの機会をも逃してしまいました。度重なる不運。運命に打ちのめされそうになりながらも、彼は、1年半の歳月をかけ声を取り戻し、2007年、「アメリカン・アイドル」に応募可能な16歳になります。再び、歌手への夢をかけ、サンディエゴでの予選に挑戦。1年半にもわたるリハビリのもと、奇跡的に取り戻した彼の歌声は、多くの審査員を魅了し、ようやくデビューへと繋がっていったのです。
2年ぶりにリリースされたNEWアルバムで、彼は全ての曲作りにかかわっています。前作のデビューアルバムでも、何曲かは携わっていましたが、今回は、多くの曲にかかわる事で、彼のパーソナリティーがより表に現れ、アルバムタイトル「THE OTHER SIDE OF DOWN」という言葉にも、「ダウンの向こうには必ずアップがある」と、前進と進化をつづけていこうという、彼からのメッセージが詰まっています。一度は声を失った彼だからこそ書ける、前向きな歌。インタビューで彼は「人生の全てが、ものすごくハードで複雑であるかのように振舞うのではなくて、ここから先は上にいくしかないと考えてみることにしているんだ。どんなに困難な状況でも、僕らがどんな決断を下すか、どう対処するかによって、どうにでもなる。諦めずにポジティブな姿勢を維持してハードワークを続ければ、人生を好転させることは出来るし、他人にもいい影響を及ぼすことが出来るさ。」と語っています。