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THE ONE 音楽界の偉人を毎週1人ピックアップ。アーティストの持つ世界をみつめます

2010年9月5日(日)
STING
「Roxanne」
THE POLICE
Roxanne / THE POLICE
イギリスのバンド、ポリスのメンバーとして一時代を築いたSTING。
今年は、ポリス解散後、彼がソロとして活動を始めて25年周年となる年です。そんな今年、彼はポリスからソロまでの代表曲をオーケストラとともに再録音したアルバム「シンフォニシティ」をリリースしました。これまでさまざまなジャンルにわたり、中身の濃い活動をしてきたSTINGだけに、ロックとクラシックの新たな融合を目指した、彼らしい意欲作です。このリリースに伴い、オーケストラとのワールド・ツアーも行われていますが、日本での公演も決定しています。どんなステージを見せてくれるのか、今から楽しみですよね。
STINGは、1951年10月2日生まれ。まもなく59歳を迎えます。1977年に結成されたバンド、ポリスでは「ロクサーヌ」でデビュー。シングル「見つめていたい」で記録的なヒットを飛ばしながらも、1983年に活動を休止。翌年には、エチオピアの難民救済チャリティ・プロジェクト「バンド・エイド」に参加し、1985年には、ソロ・デビュー・アルバム「ブルー・タートルの夢」をリリース。1988年のブラジルでのコンサートでは、1回のコンサートで20万人を集め、世界記録を作っています。ジャズに、レゲエに、クラシック・・・ジャンルを超えたそのセンス。これまでに多くのアルバムとナンバーワン・シングルを送り出し、世界で1億枚近いレコード・セールスを記録しています。
「End of the Game」
STING
End of the Game / STING
STINGがクラシックの世界へと挑戦を始めたのは、2006年のアルバム、「ラビリンス」からでした。リュート演奏と彼の歌声だけで構成されたアルバム。格調高く、愁いを含んだメロディ。自分の故郷であるイギリスの17世紀の偉大な音楽家、ジョン・ダウランドの楽曲を現代に蘇らせ、チャートでも大きな成功を収めています。また、ポリス再結成後に作られたアルバム「ウィンターズ・ナイト」では、再び、異なる分野を融合させる新しい試みにチャレンジし、彼自身が愛する「冬」にささげたこの幻想的なアルバムは、クラシックチャートの1位を飾っています。
2008年。STINGは、シカゴ・シンフォニー・オーケストラに招かれ、共演。さらにフィラデルフィア・オーケストラに誘われ、音楽アカデミーのイベントに参加したことで、オーケストラとのコラボレーションの可能性を探るマインドに火がつき、今回のアルバム「シンフォニシティ」の制作がスタートしました。このアルバムでは、母国イギリスの、ロイヤル・フィルハーモニック・コンサート・オーケストラとの共演によってポリス時代からソロまでの代表曲がアレンジしなおされ、録音されています。かつて「静寂こそ音楽でもっとも大切な要素」といっていた彼にとっては、辿るべき道だったのかもしれません。
「Englishman In New York」
STING
Englishman In New York / STING
現在、STINGは、ロンドンから2時間ほどの所ある「レイクハウス」というお城の住んでいます。ここで彼は自給自足の生活をし、野菜・果物をはじめ、ミルクに蜂蜜、魚や鶏まで育てています。また、妻と共に熱帯雨林の保護基金を設立し、エコロジー活動にも熱心に取り組み、人権活動においては、チリ政府から賞も授与されています。そして、スマトラ沖地震の際には、被害者救済のためのコンサートを開催。その収益金3億円以上を寄付したのは、記憶にあたらしいところです。自分の生きている時代と向き合い、その時々に、自分に出来ることとは何なのか?すべてを「偶然の一致」として終わらせるのではなく、積極的にそこから意味やメッセージを読み取っていく。まさに、「シンクロニシティ」=「共時性」を追い求めるSTINGのまなざしは、世界の未来へ向けられています。
今年の6月からスタートした、今回のオーケストラとのコンサート・ツアーは、現在、アメリカ・カナダツアーを終え、ヨーロッパツアーがスタートしています。今日9月5日は、デンマークのコペンハーゲンでLIVEを行っているようです。
ソロとなって25年。もう!?と時の過ぎ去る速さを感じた方も多いのではないでしょうか?ポリス時代にも、名曲は数多くありましたが、STINGならではの世界観を表したソロ時代の曲も、世界で愛されています。古い時代の音楽をリスペクトしながらも、新しいサウンドの創作を果敢に続けるSTING。広がり続ける彼の音楽は、これからも私たちの世界に素晴らしいシンクロニシティを起こしてくれるはずです。
今夜は、スティングをピックアップしました。

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