みらい図鑑

VOL.155「宮島のしゃもじ」 広島県

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広島県の宮島といえば、
海に浮かぶ、大きな朱い鳥居が印象的な厳島神社が有名です。

そんな宮島が世界に誇るものづくり。
それは、「しゃもじ」です。

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宮島伝統の木工工芸の技術を生かして、
現代の生活に合ったしゃもじを製造している「宮島工芸製作所」。

すべて国産にこだわり、材料は、主に中国地方と九州地方の木を使用。
とくに、豊かな森林が広がる広島県北部の木を使い、最後まで手作業で仕上げています。

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4代目の藤井 佐武郎(ふじい・さぶろう)さんにお話を伺いました。

「国産の山桜という木を中心に使って作っています。
桜材は、とても硬くて弾力があって木目が細かい材料なので、木の持つ風合いがいいんです。
桜の木は、使用しているうちに赤みが増してくるんですね。
使っているうちに愛着が生まれて、自分の道具になっていくのかなと思いますね。」

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昔は、宮島にしゃもじ職人が300人いたと言われています。
ですが、時代の流れによって職人の数が激減。
一定の量を作っているのは、「宮島工芸製作所」だけになりました。

後継者不足に悩む“ものづくり”の世界において、
作り続けていくことが大事だと藤井さんは言います。



大事に手入れをすれば長く使えて、
使い込むほどに、風合いがいい感じになっていく木のしゃもじ。

長年、愛着を持って使えるように、
飽きのこない形であること、丈夫であること、そして、比較的、手に取りやすい価格であること。
そういったことを大切に日々、仕事に励んでいるんだそうです。

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「ぼくたちが大事にしていることは、
毎日の生活の中で、気軽に、気負わずに使いこんでいける道具を作ること。
それを目指しています。」

たくさんの人に手に取ってもらうことが、次につながっていく。
藤井さんの思いと宮島の伝統技術、
後世に伝え続けていってほしいですね。