VOL.187「クラフトコーラ」
クラフトビールに、クラフトコーヒー、クラフトチョコレート・・・。
職人さんによる、手仕事の”技”から生まれるクラフトアイテム、
ここ数年の間に、随分、浸透してきましたが、
今回、ご紹介するのは、「クラフトコーラ」です。
クラフトコーラを作ったのは、
世界初のクラフトコーラ専門メーカー「伊良(いよし)コーラ」。
そもそも、「コーラ」の原料は、
植物の“コラの木”から採れる「コーラナッツ」という種子。
そこに含まれる有効成分にアメリカの薬剤師が着目し、誕生した飲料です。
「伊良コーラ」では、100年以上前のオリジナルのコーラのレシピに基づいて、
現在では貴重な生のコーラナッツに、カルダモンやナツメグなどのスパイス、
さらには柑橘類を混ぜ合わせながら、理想の味を追求。
週末に都内で、フードトラックによる対面販売をおこなっています。
「一杯のコーラで世界に驚きを届けたい」と話すのは、
和漢方職人だった祖父の魂を受け継ぎ、生のクラフトコーラを生み出した、
「伊良コーラ」の代表、コーラ小林さんです。
「クラフトコーラを作るためには、手順が大きく3つあります。
1つ目が、柑橘類、レモンやライムやオレンジの皮をむいたり絞ったりする作業です。
2つ目が、スパイスを調合する作業です。
3つ目が、柑橘類やスパイスを、火にかけて火入れをする作業です。」
スパイスの風味が効いた、ここでしか味わうことのできない生のクラフトコーラ、
現在の味を完成させるまでには、どんな道のりがあったのでしょうか?
「とくにやっぱり苦労したのは、火入れの部分ですね。
火入れの部分に新しい考え方を取り入れて、
より、クラフトコーラに昇華できたかっていうと、漢方薬職人だった祖父の影響が大きくて、
祖父の調合技術とか、漢方の考え方を活かして火入れをすることで、
一皮むけたというか、壁を超えた瞬間がありましたね。」
そんな、コーラ小林さんの目標は、
日本から生まれた文化として、「クラフトコーラ」を世界へ発信すること。
もともと海の向こうから来た飲み物が、日本で新たな形となって海外に伝わるのって、素敵ですね。