みらい図鑑

VOL.244「りんご葉の茶」

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昔から、実の部分は食べずに、葉っぱをお茶にして飲まれてきた、
そんなリンゴの品種があります。

中国が原産の「湖北海棠(こほくかいどう)」。

かつては日本にも自生していましたが、
すでに途絶えてしまっていた品種です。

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このリンゴを復活させて、リンゴの葉っぱでつくるお茶を開発したのが、
青森県弘前市にある、「医果同源りんご機能研究所」。

農業博士である所長は、20年以上前からリンゴの機能性を研究し、
リンゴのポリフェノールを活かしたジュースを開発。
「医食同源」になぞらえて、「医果同源」という商品名をつけました。

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その後、研究所で実際にリンゴを栽培しながら、
リンゴの持つ健康に良い作用の研究や、商品開発に取り組み、
10年の歳月をかけてつくった「湖北海棠」のリンゴ畑から生まれたのが、「りんご葉の茶」。

手摘みをした葉を風通しの良い場所で数日間、乾燥させ、
有機JAS認証の茶工場に運び、焙煎しています。

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同社・城田文香(しろた・あやか)さんのお話です。

「栽培過程において、農薬や肥料はいっさい使わずに自然のままに育てています。
やっぱり美味しくなくちゃいけないってことですかね。
味はゆずれないというか、こだわりました。

いくら、カラダにいいとか、自然にやさしいと言っても、
美味しくないな、ということではうまくいきません。
ほっこりしていただくというか、
美味しい味で、喜んでいただきたいと考えていました。

ひとつの製品を作ったに過ぎないんですが、
自然も、人も、みんながハッピーであればいいなとすごく思います。」

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淹れたお茶は、わずかにピンク掛かったリンゴ色。

香ばしさの中に漂う、軽やかな甘みの「りんご葉の茶」、
これからの季節のおもてなしにも喜ばれそうですね。

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