みらい図鑑

VOL.327「コーヒーカスの名刺」

radikoで再生する
null
Podcastを再生する
お店でコーヒーを淹れたあとの、
“コーヒーカス”を活用した再生紙ブランド、「Caffe Latte」。

その再生紙で作った、オーダーメイドの名刺作成サービスが始まりました。

手がけているのは、2人の20代バリスタです。

null

毎日、店で廃棄するおびただしい量のコーヒーカス。
一杯飲むだけで、およそ15グラムのカスが出るといいます。

来店客の数に比例して増えていくコーヒーカスを目の前に、
何かできないかと考えた末にスタートさせたのが、再生紙へのアップサイクルでした。

null
null

「コーヒーカスの再生紙は、牛乳パック、これも、リサイクルされた牛乳パックと、
クラフト紙、茶色い古紙ですね、
それと、コーヒーカスを混ぜ合わせています。」

そう教えてくれたのは、「Caffe Latte」、共同代表の鈴木雪姫(すずき・ゆき)さん。

null

コーヒーカスから出る油分で、機械が作動しなかったり、と、
試行錯誤を繰り返しながら完成したのは、
コピー用紙などの薄い紙、名刺などの厚紙、工業用のクレープ紙の3種類。

カフェラテのような色味が特徴です。

null

「Caffe Latte」が掲げているブランドミッションは、
“ずっとコーヒーを飲もう”。

消費や廃棄の見直しを、できるだけカジュアルに、
未来に向けて、人にも地球にもやさしい選択肢を提案していきたい、と話す鈴木さん。

「名刺で言うと、コロナ禍になって、
なかなか対面で、名刺を渡す機会って減っていると思うんですね。

そういうときに、コーヒーカスから生まれた名刺を使っていただくことで、
印象に残ったり、コーヒーカスからできた紙があるんだ、って知ってもらったり、
この人、コーヒー好きなんだな、って思ってもらったり。

心がほっこりするような、そういう話題が生まれたら嬉しいなと思っています。」

null

オーダーメイドの名刺だけではなく、
バリスタカードも、「Caffe Latte」から誕生しました。

そもそも、バリスタは名刺を持たないといいます。

鈴木さんたちが提供するコーヒーは、
生産地から消費者に届くまで、透明性がある豆を使った“スペシャルティコーヒー”。

それを届けているのが、どんなバリスタなのか発信したい。
そんな想いも、このバリスタカードには込められています。

null

コーヒーカスに無限の可能性を感じ、新たな取り組みを始めた若きバリスタ。
その挑戦は、コーヒー愛とともにこれからも続きます。