2008年5月11日
藤原てい 『流れる星は生きている』
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「母の日」にちなんだ1冊「流れる星は生きている」。これを書いた藤原ていさんは、大正7年に生まれ、21歳の時に結婚。その後、満州の気象台に赴任する夫とともに、当時、満州の首都だった「新京」に渡り、昭和20年、終戦を迎えます。そこからはじまる過酷な物語。藤原ていさんは夫を残し、3人の子供を抱え、命がけで日本に引き上げてきます。その壮絶な体験を綴ったのがこの作品。戦後、ベストセラーにもなりました。小川洋子さんにとっても心に残る1冊という「流れる星は生きている」。これを読むと「子供の命を守ろうとする母親の愛情の深さは、神様から与えられた大切なもの」と強く感じるそうです。

...続きを読む