2015年12月06日
福永令三
『クレヨン王国の十二か月』

 (講談社青い鳥文庫)

「クレヨン王国」シリーズを手掛けられた福永令三さんは名古屋のご出身。戦後、静岡県の熱海に引っ越されて豊かな自然とともに暮らす中から「クレヨン王国」という童話が生まれたそうです。福永令三さんはエッセイの中でこんなふうに書かれています。「クレヨン王国は、十二か月の日本的な特色を追求する屏風絵であった。私はその屏風に何かを書きあげる絵師として登場したのだった。」この言葉にあるように「クレヨン王国」をあらためて読んでみると季節の移り変わりの中に日本を感じる描写が沢山あります。福永令三さんは、2012年に83歳で亡くなっていますが、「クレヨン王国」のシリーズはこれからも長く読み継がれていくことでしょう。

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