2018年7月22日

デュマ・フィス
『椿姫』
(光文社古典新訳文庫)

アレクサンドル・デュマ・フィスは、1824年7月27日にパリで生まれました。彼の父親は、小説「三銃士」や「モンテ・クリスト伯」で知られる大作家デュマ・ペール。ときに「大デュマ」「小デュマ」として比較される親子。小説の描き方にもそれぞれの特徴があります。「父は夢想のなかに物語を求め、僕は現実のなかに物語を見つける」と語っていたデュマ・フィス。実際に「椿姫」も自分の体験がもとになっていました。マルグリットのモデルは、マリ・デュプレシスというパリ社交界の花だった女性。恋に落ちたデュマ・フィスは一緒に暮しはじめますが、金銭的な問題から二人の心はすれ違っていきます。そして切ない結末を迎えるのです。

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