2020年04月05日

吉本ばなな『みどりのゆび』
(文芸春秋/文春文庫『体は全部知っている』)

学校の教科書で出会った小説は、その後の人生にどう影響を与えるのでしょうか?国語の教科書の定番というと、森鷗外の「舞姫」、夏目漱石の「こころ」、芥川龍之介の「羅生門」、中島敦の「山月記」。学生時代に何気なく読んでいた作品がなぜか心に残っていて、大人になってからもう一度読んでみたくなったりします。最近の教科書では、吉本ばななさん、山田詠美さん、川上弘美さん、江國香織さん、小川洋子さんといった現代作家の小説も数多く掲載されています。ちなみに教える側の先生にとっても、現代作家の小説は、やり甲斐があるそうです。生徒たちにとってその作品を読むことが、大人になってからも好きでいられるお気に入りの作家との出会いにもなるからです。

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