80年代の大ヒット映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のアイデアの元になったとも言われる小説「夏への扉」。物語の主人公ダンも、「冷凍睡眠（コールドスリープ）」によって1970年の現在から30年後の2000年を目指します。しかし今、私たちが生きている時代は、それよりさらに20年先。2020年にあらためてこの小説を読む楽しさも感じられます。物語の中に登場する「お掃除ロボット」や「車の自動操縦装置」などは、実際に開発されていて、ハインラインの未来予測力の高さを感じます。そして読み終えて嬉しいのは「未来は過去にまさる」というメッセージが込められていること。未来を信じる気持ちにさせてくれるSF小説の名作です。

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