2021年1月10日

カレル・チャペック
『長い長いお医者さんの話』

(岩波少年文庫)

ヘイショヴィナという山に住んでいる魔法つかいマジャーシュが、食べていたウメの実の種を喉に詰まらせてしまい、弟子であるヴィンチェクが近くの町にお医者さんを呼びに行きます。そして来てくれたお医者さんが語ってくれる長い長い話。そこには妖精やカッパの病気を治療した時の楽しいエピソードが詰まっていました。ちなみにこの物語に出てくる地名は、チャペックのふるさとであるチェコのボヘミア地方に実際にある場所。さらに登場人物のひとり「ウーピツェのお医者さん」は、炭鉱や温泉関係のお医者さんだった彼のお父さんがモデルだそうです。挿絵は、お兄さんのヨセフが担当。カレル・チャペックの「ふるさと愛」「家族愛」も感じる作品です。

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