2021年12月12日

向田邦子
『海苔と卵と朝めし』
(河出書房新社)

向田邦子さんのエッセイ集「海苔と卵と朝めし」には、エッセイの他に、「小説寺内貫太郎一家」という一編もおさめられています。1974年に放送された向田邦子さん脚本の人気ドラマを、向田さん自ら小説にした作品。石材店を営む頑固オヤジ、寺内貫太郎役は小林亜星さん。長男は西城秀樹さん。おばあちゃん役に樹木希林さん(当時は悠木千帆さん)。新米のお手伝いさんに浅田美代子さん。小説を読むと、ドラマの世界が蘇ってきます。もし向田邦子さんが生きていたら、今年92歳を迎えられています。この40年間、どんなドラマの脚本、どんな小説やエッセイを書かれていたのでしょうか?新作を読むことは叶いませんが、これからも残された名作を繰り返し味わっていきたいと思います。

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