2022年12月4日

ケストナー
『動物会議』
(岩波書店)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

ドイツの作家エーリヒ・ケストナー。番組では今までにも『エーミールと探偵たち』『飛ぶ教室』『点子ちゃんとアントン』『ふたりのロッテ』と言った名作童話を取り上げてきました。今回の『動物会議』は、第二次世界大戦が終わって4年後の1949年、ケストナーが50歳の時に発表した童話。挿絵は、ケストナーの作品ではお馴染みのヴァルター・トリアーが担当してオールカラーの魅力的な絵本になっています。人間たちが争いをやめないため、地球上のあらゆる動物たちが集まって「子どもたちのために」会議を開くというお話。動物の力を借りて、ユーモアと皮肉たっぷりに人間の愚かさを批判していきます。

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