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コロナ禍で海外があまりに遠くなってしまった今、こういう文学に触れられるひとときは本当に貴重ですね!・・・とはいえ、旅行でのんきに訪れるような場所ではなく、よそ者にはかなり危険な場所と思われるミゲル・ストリート。一見底抜けに明るくて日本とは違う空気感が楽しげに見えますが、何かというとすぐ暴力が出てくるし、「スチールパンの陽気な雰囲気にごまかされちゃいけませんね」と小川さんも指摘していました。そんななか語り手の僕は奨学金をもらって、カオスなストリートから一気にロンドンへ。作者のナイポールの生い立ちと重なる劇的な最終章でしたが、その影にはやはり偉大な母の存在がありました。文学に欠かせない強き母、ミゲル・ストリートでも大活躍です。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2022年02月20日
『覚えておきたい虚子の名句200』
2022年02月13日
井伏鱒二『朽助のいる谷間』
2022年02月06日
宮部みゆき『火車』第二週
2022年01月30日
宮部みゆき『火車』第一週

アーカイブ
ラヴ・ラヴ・アローン/ハリー・ベラフォンテ
カリブ海を代表する音楽<カリプソ>が、この本の中には、歌詞とともにたくさん登場します。この曲は、「ミゲル・ストリート」の12番目の物語のタイトルにもなっています。♪愛・愛・愛それだけさ、そのためにエドワード国王は王位を捨てたのさ♪
メアリー・アン/Roaring Lion(ロアリング・ライオン)
14番目の物語「念には念を」の中で、1945年に戦争が終わってカーニバルのようになり町中がこの曲にあわせて踊ったというシーンがあります。この短編の主人公は、新聞に書いてあることなんて信じない!という男ボーロ。戦争が終わったことも、富くじ競馬に当たったことも信じられず悲しく老いていきます。どんな辛い経験をしたのでしょうか・・。
ラム&コカ・コーラ/アンドリュース・シスターズ
2番目の物語「名前のないもの」に出てくるこの曲は、カーニバルの行進曲。アメリカのアンドリュース・シスターズも歌って世界的に大ヒットしました。
 
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