ON AIR REPORT オンエアレポート

松田理奈さんとともに 入魂のショパン2018直前スペシャル

2018.04.30


今夜もお聴きいただきありがとうございます。今週は、「横山幸雄 入魂のショパン2018」の直前スペシャル。ヴァイオリニストの松田理奈さんとごいっしょにお送りしました!

<Play List>
M1  ショパン 《3つのマズルカ》 op.59 /横山幸雄(ピアノ)2014入魂のショパン ライブ録音より
M2  ショパン 舟歌 op.60/ 横山幸雄(ピアノ) 2017入魂のショパン ライブ録音より 
M3  ショパン 《3つのワルツ》 op.64から3曲目 /横山幸雄(ピアノ)2017入魂のショパン ライブ録音より 

作品59の3つのマズルカは、1845年(ショパン35歳)に完成。ショパンの生前に出版されたマズルカの中で唯一だれにも献呈されていません。このころ、ショパンはジョルジュ・サンドとその息子モーリスとの不仲、娘のソランジュはショパンに味方するという苦境にありました。このような中、祖国を想って書かれたと考えられるこの作品について、ショパンは「わたしは根っからのマゾビア人(ポーランドの地方で、マズルカを生んだとされる地域)だから、これということもなく、新しいマズルカを書くことができた」と述べています。(ワルシャワの家族にあてた手紙より)
松田理奈さんにとって、ショパンは大好きな作曲家。ドイツに留学時代は、友達とショパンの唯一のヴァイオリンのための作品「ピアノ・トリオ」を演奏したり、ヴァイオリン用に編曲した「ノクターン」を演奏したそうですが、ショパンはやはりピアノの特性を最大限に生かして曲を書いているので、違和感や申し訳ない気持ちを感じたそうです。横山さんは「それはショパンの曲の本質を理解しているということです」とおっしゃっていました。松田さんは高校生の頃、MDにショパンを録音して通学中にいつも聴いていた思い出も。ヴァイオリンとは全く違う、ピアノで感情を表現するショパンの世界に浸っていたそうです。「舟歌」は松田さんのリクエスト、そして最後は、ショパンが作曲した最後のピアノ曲、3つのワルツop.64の第3曲目を聞きました。
5月5日(土)の「入魂のショパン2018」第7部ではこれらの晩年の傑作をじっくりとお聴きいただきます。
<第7部>20:00-21:00(予定)
* 3つのマズルカOp. 59
* 2つのノクターンOp. 62
* 3つのマズルカOp. 63
* 3つのワルツOp. 64
* 舟歌Op. 60
* ポロネーズ第7番「幻想ポロネーズ」Op. 61

●5月2日に8年ぶりのニューアルバムをリリースする松田理奈さん。それを記念してリサイタルがあります。 
松田理奈 ヴァイオリン・リサイタル
2018年5月18日(金) 夜7時開演、浜離宮朝日ホール(ヴァイオリン:松田理奈、ピアノ:清水和音)曲目:エルガー「愛の挨拶」、フォーレ「愛の夢」、フランク「ヴァイオリン・ソナタ」、シューマン「献呈」、シューマン「3つのロマンス」、ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ」

●このリサイタルのチケットを1組2名さまにプレゼントします。
ご希望のかたは、番組のメッセージフォームからご応募ください。この番組「ピアノでめぐり逢い」の感想、松田理奈さんのリサイタル希望とお書きの上、ご連絡先を記入してください。5月1日(火)しめきり。発表は発送をもってかえさせていただきます。
(1名で参加ご希望の方はそのむねお書きください。当選者を2名様にいたします)
たくさんのご応募お待ちしています!

横山幸雄 入魂のショパン2018 Vol.9
日時:5月5日(土・祝)10時開演、夜9時終演(予定)
場所:東京オペラシティコンサートホール

来週、5月6日の放送は、5日の「入魂のショパン」からいち早くライブ音源をお届け!リサイタル当日の横山さんのコメントでご紹介していきます!
お楽しみに!

ヴァイオリニストの松田理奈さんをお迎えして(前編)

2018.04.23


今夜もお聴きいただきありがとうございました。今週と来週は、ヴァイオリニストの松田理奈さんをお迎えしてお送りします。今回は、松田さんの5月2日リリースのニューアルバムをききながらお話をうかがいました。横山さんと松田さんは横山さんのデビュー20周年のときピアノ・トリオで共演。横山さんには可愛い後輩です?!(どんな後輩かは番組の中で明らかになりました!)

<PLAYLIST>
M1 ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」より第1楽章/松田理奈(ヴァイオリン)、清水和音(ピアノ)
M2 フランク作曲:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 より第4楽章 /松田理奈(ヴァイオリン)、清水和音(ピアノ)

松田さんは、東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校卒業後、桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコースにて研鑽を積む。2006年ドイツ・ニュルンベルク音楽大学に編入。同大学、同大学院をそれぞれ首席にて卒業・・。実は、横山さんも東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校に1年間だけ通った“先輩”だそうです。横山さんはその後フランスに留学。松田さんも入学1週間で「このまま藝大には進まない」と直感的に思い桐朋学園へ。2004年に日本音楽コンクールで第一位を受賞。レコードデビューと同じ2006年に、ニュルンベルクに留学。そこで師事したダニエル・ゲーデ先生は横山さんともお友達の元ウィーン・フィルのコンサート・マスターです。

ヴァイオリンは小さい楽器もありとても若いうちからプロ活動する人もありますが、松田さんは幼稚園では木登りが大好き、水泳にもうちこみ、小学4年のとき福山市に転校したことがきっかけでヴァイオリンに情熱的に向き合うようになったそうです。今は、知識と演奏技術、作品理解が一致してドイツにも住んだ経験から、作品がますます大好きになる日々だそうです。こどもたちとともにクラシックと現代アートがコラボするイベントの企画など多方面で活躍する松田さん、とても素敵です!

「松田理奈 ヴァイオリン・リサイタル」
2018年5月18日(金) 夜7時開演、浜離宮朝日ホール(ヴァイオリン:松田理奈、ピアノ:清水和音)曲目:エルガー「愛の挨拶」、フォーレ「愛の夢」、フランク「ヴァイオリン・ソナタ」、シューマン「献呈」、シューマン「3つのロマンス」、ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ」。
リサイタルのプログラムは、だれかのことを思って書かれた曲で構成されています。前半は、フランクがイザイの結婚式のために、エルガーが愛する妻のために書いた曲などで、後半は、ブラームスとシューマン夫妻(ロベルトとクララ)のかかわりを意識した構成。フランクの華やかなソナタではなく、ブラームスの燃える思いを内に秘めたようなソナタを最後に演奏するのは挑戦です、とおっしゃっていました。

●このリサイタルのチケットを1組2名さまにプレゼントします!
ご希望のかたは、番組のメッセージフォーム(右手のバナー)からご応募ください。この番組「ピアノでめぐり逢い」の感想、松田理奈さんのリサイタル希望とお書きの上、ご連絡先を記入してください。5月1日(火)しめきり。発表は発送をもってかえさせていただきます。
(1名で参加ご希望の方はそのむねお書きください。当選者を2名様にいたします)
たくさんのご応募お待ちしています!


松田理奈さんリサイタル 
松田理奈さんニューアルバム
with Lina Matsuda

来週は、松田理奈さんとともにショパン特集をお送りします!

入魂のショパン2018 直前スペシャル2!

2018.04.16


今週もお聴きいただきありがとうございました。
5月5日に東京オペラシティで行う 「横山幸雄 “入魂のショパン”2018 Vol.9」 に向けて、直前スペシャル2回目!をお送りしました。

入魂のショパンは9回目をむかえ、横山さんもショパンがますます近い存在に感じられるそうです。今回は、久しぶりに10時間を越えるリサイタル。第1部から4部で若き日の代表作を第5部以降では、いよいよ30歳を迎えたショパン、創作の円熟期に突入します!傑作揃いです!今夜は第6部のプログラムから過去の「入魂のショパン」のライブ音源をお送りしました。

<PLAYLIST>
M1 ショパン 《 ポロネーズ 第6番「英雄」》op.53/ 横山幸雄(ピアノ) (入魂のショパン2017)
M2 ショパン 《3つのマズルカ》op.56/ 横山幸雄(ピアノ) (入魂のショパン2014)
M3 ショパン 《ソナタ 第3番 ロ短調》op.58/ 横山幸雄(ピアノ) (入魂のショパン2014)

M1は、ショパンの作品の中でも最も有名、人気もある傑作です。32歳の作品で、音楽家としてもピーク、名声も絶頂期の光輝く作品。一方、
親友や恩師の死、体調の悪化といった影の部分は「バラード第4番」に表現されているのかもしれません。
M2は、33歳の作品。ショパンは再び体調を崩し、ショパンは死んだという噂も出たほど。作曲数も減っていました。夏をノアンで過ごし、友人や画家のドラクロアの訪問などたくさんの励ましをうけて元気を回復しました。横山さんには19歳のときショパン・コンクールの第3次予選で演奏した思い出の曲です。
M3は、34歳ごろ、インフルエンザや父の死を乗り越え、超人的な復活をとげこの大作を完成させました。姉のルドヴィカと14年ぶりに再会できたこともエネルギーとなったのかもしれません。

<第6部>5月5日(土)18:30-19:40(予定)
  *ポロネーズ第6番「英雄」Op. 53
  *スケルツォ第4番 Op. 54
  *2つのノクターン Op. 55
  *3つのマズルカ Op. 56
  *子守歌Op. 57
  *ピアノ・ソナタ第3番Op. 58

入魂のショパンは、作品で聴く、ショパンの伝記、ぜひお越しください!
コンサート詳細は、インフォメーションコーナーでご覧ください→

来週は、ヴァイオリニストの松田理奈さんをお迎えします!

4月生まれの音楽家ブゾーニに注目!

2018.04.09


今夜もお聴きいただきありがとうございました。
今回は、4月生まれの作曲家の中から、1日生まれのイタリアの作曲家、フェルッチョ・ブゾーニを取り上げました!

ブゾーニ・・・・ピアノを習ったことがある方はバッハの《インヴェンション》《平均律クラヴィーア曲集》の「ブゾーニ版」など、楽譜校訂者としてその名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。音楽理論家としても功績を残しています。ピアニスト、作曲家としても活躍しました。

<PLAYLIST>
M1 ブゾーニ 《ピアノ協奏曲》 Op.39 第2楽章 / ヴィクトリア・ポストニコワ(ピアノ)、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮)、フランス国立放送管弦楽団 
M2 J.S.バッハ(ブゾーニ版) 《ゴルトベルク変奏曲》より第26変奏/サラ・デイヴィス・ビュークナー(ピアノ)
M3 J.S.バッハ/ブゾーニ 《シャコンヌ》  / 横山幸雄(ピアノ)
(2006年、ラ・カンパネラ〜ヴィルトゥオーゾ名曲集より)

M1の「ピアノ協奏曲」は、全部で5楽章、演奏に1時間もかかり、最終楽章にはドイツ語合唱が登場するという奇抜な作品。ピアノ・パートも難しいわりに見せ場がない、ということで、もちろん横山さんは弾いたことはありません。

ブゾーニは「編曲」活動がもっとも高い評価をえています。M2の「ゴルトベルク変奏曲」も、コンサートで演奏するためにくり返しの省略、いくつかの変奏曲を完全にカットするなど大胆な校訂を行っています。現在は、作曲家のオリジナルを尊重することがスタンダードですが、ブゾーニが生きた100年ほど前までは、原曲に手をいれて演奏者のセンスを加えるのが当然だった時代でした。

M3は、ブゾーニの名前を歴史に残している作品。無伴奏バイオリンのためのパルティータ第2番をピアノ用に編曲。現代ピアノの可能性を最大限に追究した曲。演奏される機会も多いです

・ブゾーニは、1866年4月1日にイタリアで生まれています。母親はプロのピアニスト、父もプロのクラリネット奏者兼画家。ブゾーニは7歳で両親のコンサートに出演しています。
・数年後にはウィーンで自作のいくつかを演奏し、フランツ・リストのピアノ演奏にも接した。
・13歳で《24の前奏曲》Op.37を完成、そのほか大量にピアノ作品を作曲した。
・20歳、1886年にライプツィヒに赴き、その後教職に就く。ヘルシンキやモスクワ、その後1894年までアメリカ合衆国でも教鞭を執った。アメリカではヴィルトゥオーゾのピアニストとして演奏旅行もこなしており、有名なバッハの《シャコンヌ》の編曲も、この頃に手懸けたとされる。
・28歳、1894年にベルリンに居を構え、同地でピアニストや指揮者として一連の演奏会を行う。教育者としても活躍。
・36歳、1902年に《ピアノ協奏曲》に着手。1904年に完成。初のアメリカ・コンサートツアー
・47歳、1913年、ボローニャの音楽学校の学長に任命される。
・第一次世界大戦中は、まずボローニャに避難して音楽院を監督し、それからチューリッヒに移った。
・54歳、1920年、ベルリンに戻り、終生過ごす。
・58歳、1924年、腎臓病のために亡くなり、ベルリンで埋葬された。

来週は、「入魂のショパン2018」予習です!

ベートーヴェンの「交響曲第1番」初演の日

2018.04.02


今夜もお聴きいただきありがとうございました。
今から218年前、1800年4月2日は、ベートーヴェンの「交響曲第1番」が初演された日です。
今夜は、それにちなみ、ベートーヴェン自身が企画した念願の交響曲デビュー演奏会の内容にも注目しました!

<PLAYLIST>
M1 ベートーヴェン 《交響曲 第1番》 より 第1楽章 /ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、 フルトヴェングラー(指揮)
M2 ベートーヴェン 《ピアノ協奏曲第1番》op.15 より 第 1 楽章/横山幸雄(ピアノ)、ジャパン・チェンバー・オーケストラ 
M3 ベートーヴェン《七重奏曲 変ホ長調》op.20より第1楽章(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ホルン、ファゴットのための)/ウィーン室内合奏団 

ベートーヴェンの生きた時代、「交響曲」というのは作曲家にとって、とりわけ意味深く、重要なジャンルでした。ハイドンやモーツァルトが残した偉大な交響曲に続くものとして、ベートーヴェン自身、29歳で満を持して「第一番」を発表しています。この初演を行った演奏会は、ベートーヴェンにとって初の自主公演でもありました。私費を投じ、宮廷歌劇場管弦楽団を丸ごと雇うという思い切った企画です。現存しているポスターや批評から、上演プログラムと曲順は、以下のように考えられています。

1:モーツァルト:大交響曲 (→おそらく第41番?)
2:ハイドン:「天地創造」より アリア1曲
3:ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番
4:ベートーヴェン:七重奏曲(op.20)
5:ハイドン「天地創造」からの二重唱。
6:ベートーヴェンによるピアノ即興演奏
7:ベートーヴェン:交響曲第1番

かなり盛りだくさんの演奏会!当時は、このようにバラエティにとんだ内容がふつうだったようです。

「交響曲第1番」「ピアノ協奏曲第1番」どちらも、ハ長調、横山さんは、ベートーヴェンの並々ならぬ気合いを感じるそうです。30歳目前のベートーヴェンというと、《悲愴ソナタ》など残していますが、すでに耳の病が現れはじめた頃です。その逆境に立ち向かい次々と傑作を作り上げていきます。
先輩作曲家のハイドンやモーツアルトに比べて、ベートーヴェンが作曲した交響曲は9曲とかなり少ないですが、そのスケールは一段と大きく、ひな形に沿わず莫大なエネルギーを1曲1曲に注いでいただことが感じられます。またベートーヴェンが活躍したのはフランス革命の時代ということも作曲家の作風や作品数に影響を与えています。
プログラムにベートーヴェンが演奏しない「七重奏曲」が含まれていることも面白いところです。クラリネット、ファゴット、ホルンという管楽器3種に、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスがそれぞれ一人という、7人の編成。ポスターには各楽器の名手であった演奏者全員の氏名が掲載されていたそうです。この曲は、ベートーヴェン初期の傑作とされ、人気がありました。ベートーヴェンが情熱をそそいだほかの作品よりこのモーツァルトのディヴェルティメントのように娯楽的でサロン向けの音楽が評価されたことに、ベートーヴェンは不満だったかもしれませんが、旋律やリズム、構成の面などでその後のベートーヴェンらしさが感じられます。


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