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戌年に、「犬のためのぶよぶよした前奏曲」を作ったサティに注目!

2018.01.15


今夜もお聴きいただきありがとうございます。お正月気分もそろそろおしまいですね。
今年の干支は、「いぬ」ですが、音楽の世界に目を向けると、残念ながら「いぬ」にまつわる作品はほとんどありません!
クラシックの作品で有名なのは、ショパンの《小犬のワルツ》くらい・・。これもショパンが自分でつけたタイトルではありません。そんな中、もう1曲、奇抜なタイトルで知られる犬の曲を作った作曲家、サティに今回は注目しました。

<PLAY LIST>
M1 サティ《犬のためのぶよぶよした前奏曲》/パスカル・ロジェ(ピアノ)
M2 サティ 《3つのジムノペディ》より第1番 /パスカル・ロジェ(ピアノ)
M3 ダンディ 《フランスの山人の歌による交響曲》より第1楽章 /カトリーヌ・コラール(ピアノ)、マレク・ヤノフスキ(指揮)、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、

●エリック・サティは、なぜこのような不思議なタイトルの曲(M1)を作ったのでしょうか?
1012年、サティは、デュラン社に持ち込んでこの曲を出版をしようとしましたが、出版を拒否されます。そこで今度こそ「本当の」前奏曲だという意図を込めて『犬のための本当にぶよぶよとした前奏曲』を同じ年に作曲し、デュラン社に持ち込み出版されました。サティ自身が付けたこのタイトルは、題名によって作品を判断しようとする人々への皮肉、あるいは当時の作曲家たちへの皮肉を込めた言葉だと言われています。「しまりのない前奏曲」という邦訳で呼ばれることもあります。

● サティ(1866-1925)といえば・・・
・ 19世紀末から20世紀のパリで活躍した作曲家で、ピアノ曲が作品の大半を占めています。
・ 音楽は耳をそばだてるものだけではないといい「家具の音楽」を提唱しました。自由奔放、個性的な音楽スタイルで「音楽界の異端児」「音楽界の変わり者」と称されることもあります。
・ 一方、ドビュッシーやラヴェルなどと同時代に生き、印象主義の作曲家たちに大きな影響を与えました。
・ それまでの西洋音楽の伝統に一つの節目を与えた革新者という意味では音楽史上、重要な人物なのです。
・ 常に周囲の予想を裏切る皮肉の精神で生涯を送りました。

●さて、そのサティは39歳でスコラ・カントラムに入学し、音楽理論などを学びなおしています。師匠は、この学校の設立者でもあるヴァンサン・ダンディ。
ダンディは、ドイツの重厚さをもちながらフランクの精神をひきつぐ作曲家。家族の故郷であるフランス中部の山岳地帯(セヴェンヌ地方)を愛し、M3を作曲しました。

●横山幸雄さんは、3月にサティとダンディの作品を仙台フィルとの共演で弾く予定です。ほかにはない味わい深さをもつ作曲家たちです。興味をもたれたらぜひお出かけください。
*3月16日(金)19時〜、17日(土)15時〜 仙台フィル定期演奏会 日立システムズホール仙台・コンサートホール
*3月18日(日) 仙台フィルハーモニー管弦楽団 上田公演 サントミューゼ 大ホール
指揮:パスカル・ヴェロ /共演:仙台フィルハーモニー管弦楽団
(プログラム)
サティ:グノシェンヌ 第1番、第3番、ジムノペディ 第1番、第2番
ダンディ:フランスの山人の歌による交響曲 作品25
ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ、ラ・ヴァルス、ボレロ


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