PARCO Hot Seminar

PARCO Hot Seminar議事録ブログ

小説家・黒木渚

明日への、のろしを上げるラジオの中の会社・スカイロケットカンパニー!

毎週月曜日から木曜日の夕方17時から19時まで放送しているスカイロケットカンパニーですが、
先週から「スカイロケットカンパニー・パルコホットセミナー」として金曜日に復活!
21時30分から21時55分までお届けします!

この番組では毎回、特別講師としてホットなエンターテイナーをお招きし
働く社会人の刺激になるような週末の提案をさせて頂きます!

今週の特別講師は、小説家・黒木渚さんです!






【黒木渚】
宮崎県出身。大学在学中に作詞作曲を始め、2010年にバンド「黒木渚」を結成。この時期に文学の研究にも没頭し、大学院まで進みます。 2012年に「あたしの心臓あげる」でデビューし、2014年にソロ活動を開始。2015年には、2nd ALBUM『自由律』に長編小説「壁の鹿」を完全限定盤としてパッケージし、文藝界初め各方面で話題になりました。そして、4月19日、初の小説単行本「本性」を出版されます。






■言葉のリズム


本部長:アーティストの黒木渚さんと言えば、独特な文学的歌詞、リリースの度にそういう話もさせていただいておりましたが、小説は学生時代から読んでましたか?

黒木:読んでましたね。村上春樹さん、村上龍さん、江國香織さん、山田詠美さん、江戸川乱歩、エドガー・アラン・ポー……海外文庫も読みます。

本部長:小説を書こうと思ったきっかけは何ですか?

黒木:『自由律』というアルバムを制作していた時に、他のアーティストと違う特典をつけてみたいと思って。
ファンの方から、「小説とかチャレンジしてみたらどうですか?」という話があったので、”やってみるか…”と思って。

本部長:いざ書いてみて何が大変でしたか?

黒木:一作目の時は体力勝負だったなという…音楽活動と並行していたので、睡眠を削って書くのが大変でしたね(笑)。
改めて、小説家に対するリスペクトがありました。血の滲むような努力の末にできた本だったんだと思うこともあったし…。

本部長:歌詞と小説、伝え方は全然違いますか?

黒木:想像力に頼っている割合で言ったら、ディテールは小説の方が何十倍も書かないといけないので。

本部長:根幹となるテーマとか、物語から受け取るものは委ねてるかもしれないですけど、枠組みというか、伝える部分は伝えないといけないですもんね。
ある程度の長さは必要じゃないですか?無駄に長く書くわけにもいかないし…そこはどうでしたか?

黒木:中だるみみたいな事とか、文章の展開みたいなことって、ちょっと音楽でやって来たことが使える時があって。
文体にもリズムがあるし、言葉ってリズムで構成されてたりするので、大きいクライマックスがあるサビ前にブレイクをつけるといいとか、音楽的なテクニックで補完していったと思いますね。





■小説家の顔は爽やかに


本部長:芸人って、お笑いの作り方っていろいろあるから。僕はそれが脚本に役立っているんですよ。
お笑いの人が書いた小説と、音楽の人が書いている小説っていうのは、ちょっとだけ違うのかもしれないですし…秘書も読み始めていて、どうですか?

浜崎秘書:「本性」に入っています「超不自然主義」を読ませていただいたんですけど、独り言が止まらなくなるくらい…気になることが起きすぎて(笑)

本部長:どういう独り言が出るの?

浜崎秘書:「え、これどういうこと?なんでそうなるの?嘘でしょ!」っていう(笑)、でもファンタジーではないんですよ。
私が自分の生活の中で出会ってないヤバイ人たちに、次々に出会っていくんですよ。

本部長:これ、黒木渚ファンが読んで大丈夫そうですか?

黒木:ファンは大丈夫ですけど、身内に読まれるのが辛い(笑)。

本部長:小説家・黒木渚から入る人もいると思うんですよ。
その方たちは、そういうイメージで見ると思いますよ。

黒木:そう見ちゃうと思うので、小説家の方の顔写真はすごい爽やかなやつにしてます(笑)。

本部長:それぐらいえげつないの?

浜崎秘書:読んでて、私の知らない世界がまだまだあるという事もですけど、”もっと面白いことが待っているんだな”っていう笑いも出てきます(笑)。

黒木:「超不自然主義」っていうのは、”普通ってなんだろう?”っていうテーマで書いているんですよ。
主人公の女の子は変になりたくてしょうがない、アブノーマルになりたいんです。

本部長:そっちに向かいたいと。

黒木:出会う人が地蔵と結婚してたり……どうやら世の中の方がひっちゃかめっちゃかだと(笑)。

本部長:タイトルの「本性」は、どういう意味を込めた”本性”でしょうか?

黒木:書いている時期は音楽活動をお休みしてて、悔しい思いをしてた時期だったんですよ。
声が物理的に出ない時期があったので、言葉が蓄積しちゃって…何かにすがりついて創作しないと焦りでどうにかなりそうと思って。
噛みつくように書いてきた3作をまとめたので、その時の心境をタイトルにしてみようと思いました。

本部長:ずっと歌ってきた人が、声が出なくなって…そのフラストレーションが物語と文字に載っていると思うと、すごい時期に書いたものですね。

黒木:そうですね、でも、本当に救われました。





黒木渚さん、初の小説単行本「本性」が4月19日に講談社より出版されます。
また、明日15日には、おととし発売した、2ndアルバム「自由律」に完全限定盤としてパッケージされた
長編小説「壁の鹿」も講談社より文庫オリジナルとして発売されます。
あわせてチェックしてみて下さい。 

「黒木渚 | KUROKI NAGISA」公式ホームページ



来週のゲストは、シンガーソングライターの井上苑子さんが登場します!
お楽しみに!
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パルコホットセミナーは、3月をもって終了となります! 2年間ありがとうございました!

パルコホットセミナーは、3月をもって終了となります! 2年間ありがとうございました!

スカイロケットカンパニーの生放送は、来週も17時より会議を行いますので、時間厳守で出席お願い致します!

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