三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2025.04.22

人が人を想う社会をつくる

株式会社RevComm
代表取締役/CEO
會田 武史さん
蓄積したデータを駆使し電話対応などを向上させる電話解析AI「MiiTel Phone」などを展開



ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週のゲストは先週に引き続き、株式会社RevComm 代表取締役/CEOの會田武史さんです。

會田さんは三菱商事に入社し、自動車のトレーディング、海外市場の販売/マーケティングなどに携わり、2017年にRevCommを設立しています。
今週は創業されるまでを伺っていきたいと思います。大学では何を勉強されていたんでしょうか?

「大学時代は総合政策学部というところにいて、将来的に私は経営者になるということを決めていました。経営学というのを軸として、それ以外にも学際的に学ぶ。哲学や社会、政治学などを学んでいたという感じです。
どんどん社会が複雑化している中で、経営学だけでは弱いなと思い、じゃあ社会がどのように成り立っているのかという根底を知りたいというのもあって、社会学なども学んでいました。」

幼いころから経営者を志していたということですが、大学卒業後すぐに起業はせず、三菱商事に入社をされました。ここでは具体的にどのようなお仕事されていましたか?

「機械グループというところの自動車を扱う部署におりまして、商材としてはずっと自動車をやってました。地域としてずっと海外で、中東10カ国やトルコ、コーカサス、ウクライナでビジネスをしていました。
基本的には輸出入を行い、タイや日本で生産された車両を中東10カ国に輸出し、例えばサウジアラビアでどうやって車を売っていくのか、というのを現地のディーラーさんと一緒に販路拡大などを含めて販売戦略を考えるといった仕事でした。」

大学在学中にアメリカ留学をしていたのですか?

「2008,2009年にアメリカのアリゾナに留学しました。当時はリーマンショック真っ只中だったんですが、最高に楽しかったです。」

大変な状況のなか何がそんなに楽しかったんですか?

「ミクロ経済はボロボロなんですよ。 だけどミクロ経済を勉強している学生はみんなピンピンしていて、起業したりと経済のダイナミズムをものすごく感じていたんです。 当時日本ではあまりなかったツイッターなどがアメリカで勃興してきたタイミングで。この可能性はあるなと思って。カリフォルニアに移り、広告代理店でソーシャルメディアを活用したプロモーションのプロジェクトなどをやっていました。 」

起業に動き出したのはいつごろだったんですか?

「そもそも学生時代の時に起業したいという思いもあって、社団法人を立ち上げ起業家を呼んでイベントなどをいろいろやっていました。でもいきなりこのスタートアップの世界に入るよりも、まずは修業したほうがいいなという思いがあって、三菱商事に入ったという経緯があります。"すべき" "できる" "やりたい"のうち"やりたい"が見つからなかったので起業に踏み込めなかったんですが、やっぱりこれ、やりたいもの探しの旅をしていたらいつまで経っても踏み込めないなと思い、"やりたい"を決めちゃったというのが社会人6年目ですね。」

その中で、この音声とAIを掛け合わせたサービスに目をつけたのは、なぜだったんでしょうか?

「2つの理由があって、マクロとミクロ、具体と抽象と呼んでいますがマクロのトレンドで、テクノロジーのAIや量子コンピューター、ブロックチェーンなど3つぐらいの"今後これは来るな"というのがありました。その中でもAIが実現可能性がすごく高く、かつ社会のインパクトが大きいなと思いAIを選びました。ただAIは単なるツールでしかないので、データがないとAIは賢くならないです。 そして企業のデータに目を向けてみると、テキスト、画像、音声の3つに収れんされるんですが、テキストと画像に関しては、もうすでにビッグデータとして理路整然とデータ化されている。一方で音声データは全くデータ化されていなかったので、そこに目をつけました。」

たしかに画像はネット検索でたくさん出てきますが、音声に関しては、最近は電話対応などで録音されるものはあっても外に出回らないですもんね。

「まさにその通りで、それらは全部クローズドの情報。GAFAもできないことなので、日本でこうしたビジネスをして、日本企業のデータをより集めていき、それぞれの企業で独自のAIを構築できるような音声データレイクを作ろうと思ったのが起業のきっかけです。」

実際に起業をするとき、どうやって人を集めたんですか?

「気合と根性です。もうひたすら会いまくるという感じで。いわゆるテクノロジーの企業でエンジニアが必要だったので、エンジニアイベントとか交流会に行ったんですが、 こういうスーツの格好するとちょっと引かれちゃうのでシャツで行ったり、あとは共通言語を使うなどして心を開いてくれる様に工夫しました。」

なるほど。共通言語を踏まえると壁が薄れるんですね。
起業には人と同時にお金も集めなきゃですが、その辺りはどうしましたか?

「お金は、"お願い"して集めました。プレゼンテーションするときも、将来的にどういう世界社会を作りたいのかと大きなビジョンがあって、その社会を作るためにどういうステップでそれを実現するのか、というこの2つを、具体と抽象で口説いていったという感じですね。」

今後に関して、AIを使った新しいサービスなどを考えてますか?

「はい。今日本の生産年齢人口が7500万人で、これが2060年には4400万、半分になるわけですよね。 この生産性を上げていかなきゃいけない中で、例えばAIが全部営業をしてくれるとか。人間が人間と向き合う、そういう時間を創出するために、AIがそういった業務をやってくれるようなサービスを作っています。」

ますます業務効率化に繋がりますね!
最後に、これからの夢は何でしょうか?

「人が人を想う社会をつくる。無機質な社会じゃなく、ローマ時代の再来のように生産性を上げてその結果として、人に対して向き合えるような社会をつくっていきたいというふうに思っています。」

株式会社RevComm 代表取締役/CEOの會田武史さんにお話を伺いました。ありがとうございました。


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