三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2021.03.16

継続が大事

Tregion株式会社
代表取締役
吉田慶さん
『日常の中に東北を』というコンセプトの元「食」を通じて東北を盛り上げていく『場所』作りをする会社


ONE MORNING「 The Starters 」。
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
ゲストは先週に引き続き、Tregion株式会社代表取締役の吉田敬さんです。
吉田さんおはようございます。
Tregionのコンセプトは、『日常の中に東北を』ということで、
食を通じて東北を盛り上げて行く『場所』づくりをされていらっしゃいます。
先週はTregionの飲食事業を中心にお話を伺いました。
吉田さんはTregionを始める前は飲食関係のお仕事に未経験という話も伺ったわけですけど、始めるきっかけになった東日本大震災のお話から今朝は伺っていきます。ボランティア活動に参加されるんですよね、これはどうしてだったんでしょうか。

「当時、僕東京でぷう太郎みたいな生活してまして、医学部受験をしてたんですけど、結局勉強しなくなっちゃって、半分引きこもりみたいなことやってる時に地震が起きて、何か力仕事でも、それなら僕にでも役に立てるかなと思って、4月の上旬ぐらいに行ってみました。」

吉田さんおいくつだったのですか?

「当時は27です。」

そのボランティア活動は具体的にどういうことされたんですか?

「最初はやはり瓦礫の撤去とか、水産加工会社が流されちゃったところの散らばった鮭とか秋刀魚とか拾ったり、避難所のお手伝いをしに行ったりとか、お困り事を聞きに行ったりとか、」

結構多岐にわたっていろいろな活動されたんですね。

「そうですね、僕が行ってた団体がやっぱり沿岸広域を色々見てたので、
ほんと凄まじい光景が広がっていたので、なんでやるかとかそういう風に考える以前にやんなきゃって思いました。
ボランティアやってすぐ職員になって、全国のボランティアさんたちのネットワークを作りに行ったんですね、
その地域でできることをやろうと、
で、東京と大阪にも事務所を作って、そこを拠点に、いろんな企業さんとか団体をつないで東北とその他をつなぐ役割をずっとやってきました。」

で、そのTregionを立ち上げられるわけですけど、これは何がきっかけなんですか?

「やはり震災当初っていうのは NPO とか支援団体ってのがたくさんあるんですね、現地に入ってまあいろんな活動をされていたんですけども、
やはりお金がなくなってしまうんですよ、その活動する上での補助金、助成金とかそういうのが無くなった時に活動できなくなってしまう。
なので何百と有った団体がほとんど撤退していくんですね、何が一番大事かって継続していくことというのを痛感して、継続するためには何だと、なので自分でしっかりお金を作っていける、でその利益を還元していくみたいなのを何となく感覚的にそういうことが必要なのではないか、ほぼ過程の中でやってみたって感じですね。」

東北の魅力伝える飲食店、2013年に開業するわけなんですけど、
準備段階で大変なことっていっぱいあったんじゃないですか?

「一番困ったのはお店を貸してもらえなくて、半年ぐらいかかりましたかね。
飲食もやったことないし、そういう人間に大家さんもあんまりお店貸さないんだなって思いました。」

貸してもらえる、自分で説得できる材料は揃った瞬間があったんですか?

「おそらく誰でもいいから貸したいという大家さんだったのだと思います。借りてみたら1年に1回テナントが変わる物件で場所的にはちょっと難しくて、赤坂見附なんですけど、人通りもなくて、やってみて色々商売の厳しさを、皆さんが言ってたのはこういうことかと思いました。」

そこから上手くいくまでどうやっていったのですか?

「東北にボランティアに行っていた在京の方達っていうのが、
お店を支えてくれてたんですね、これは今もなんですけど、
やはり僕が心配だったのか、そういう方が常連さんになってお客様頼んできてくれて、最初の1年は本当に支えられた、その間に少しずつ力をつけていって、やっぱり東北を知らない人に魅力を伝えてなんぼだって当初から思っていたので、少しずつ地域のお客様も来てもいただけるようになって、軌道に乗ってたような。」

すごいな、あの今開業から8年、どうですか今は?

「ずっと3年半は1店舗で営業してきて、ビジネスで東北を応援しようと思ってるんですけど、結局、例えばその生産者さんと取引できる金額って本当にごく僅かなんですよね、1月で例えば数万円とか、本当にそのレベルで、
これは果たして本当にビジネス的に応援できているのかなというのはすごい感じて、まだまだ貢献しようと会社を大きくしようっていうのをその時決めて、それから拡大路線で行くんですけど、やはり力不足で店舗を増やす度にダメになるんですね。壁にぶつかって、こんなに上手くいかないんだみたいな、その度に勉強して壁を乗り越えるという感じです。」

東北に食材を求めてって言うことは絶対に今やってらっしゃるじゃないですか、最初の東北の方と繋がることはうまくいったんですか?

「自分だけのネットワークは本当にちっちゃいもので、お客様が教えてくださるんですよ。『この地域のこういうの作ってる人がいるんだけどいってみてよ』と、それでお手伝いしたり、取材させてもらったりとかそういうのを毎月毎月繰り返してます。」

もう足で稼ぐみたいな感じなんですね。
東日本大震災から10年なんですよね、復興という意味で、
吉田さんから見てどうですか、良くなってる部分ってのはどういうことなんでしょうか?

「震災前が僕はあまり知らないのですが、その僕は NPO の職員をやっていて、
全国の人がたくさん現地に行って下さった、そういうご縁とかつながりっていうのは今でもやっぱり活きてるんですよね、いろんな方の例えば Facebook の投稿とか、ずっと今でも関わり続けてる方達っていうのがたくさんいて、
これは本当今までなかったものなんじゃないかなっていうのは、心強いというか、僕らもそういう一助になれればいいなと思います。」

これからまだまだだなと思うこと、課題としてはどういうものがありますか?

「東北に関して言うと、 PR が苦手であったりとか、その東北の良さでもあるんですけども、自分が自分がってこうなかなか行きにくいところも、
僕はよそ者としてそう感じた部分ってのがあって、だからこそ僕らみたいなよそ者が東北の魅力っていうのを外から見て、もちろん中からも見てますけど、
そういう視点で、東北を盛り上げていきたいなと、なので各県毎というよりは東北6県という括りにして何か盛り上げていけたら、結果各地域にプラスのことが起こるんじゃないかと。」

そうですよね、僕もイベントで被災地に行ったことがあって、呼んでいただいたことがあるんですけど、これ東京から来た僕にとってみるととんでもない宝物だみたいな食べ物が出てきて、「これすごいですよ」っていうと地元の方は「いやそんなのは全然よ」って言ってちょっと謙遜するというか、でもこれ絶対チャンスですよね。

「本当にそうなんです。外から見ると本当に良いものがたくさんあって、その魅力が伝わりきっていないというのも、やっぱり僕今まで遠くまでの30年間ぐらい東北って知らなかったので、やっぱこれはもっともっと伝えて、その魅力を伝えたら絶対みんな好きになってくれると思いました。」

そうですよね。おかげさまで僕なんか定期的に海宝漬は必ずお取り寄せしてますけどね。このビジネスにおいては僕は大ファンになっているわけですから、こういう人が何人も何万人も繋がっていけば、やっぱりそれはビジネスになるし、東北が元気になると思いますから、魅力伝わってくること大事ですよね。
それのお力添えをしているのが吉田さんですよ。
ここから吉田さんの活動が本当に、今伺ってると一個一個地道にやって来られた吉田さんですから、それがいつかもっともっと大きく花開く瞬間が来ると思うと、楽しみにしてますよ。応援してます。
ということで2週に渡ってありがとうございました。
Tregion株式会社、代表取締役の吉田慶さんでした。
ありがとうございました。
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