三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2025.10.28

新たなお茶文化の創出を

AOBEAT代表取締役
辻せりかさん
お茶を中心とした地域資源を活用した事業開発


ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週と来週のゲストは、AOBEAT代表取締役の辻せりかさんです。静岡出身の辻せりかさんは、大学卒業後、JTBに入社し、企画型の法人営業に従事。静岡県の観光地域づくり法人への出向などを経て、2021年に独立、AOBEAT(アオビート)を設立されています。
今週は主な事業内容をうかがいます。「AOBEAT」という会社名の由来は何なんでしょうか?

「社名にも入っている「BEAT(ビート)」、これは音楽のリズムや拍を意味するんですが、「私たちがまず自分たちの鼓動を鳴らす」「自ら高ぶる」といった意味合いで使っています。 そしてBEATの前にある「AO(あお)」なんですが、私たちが大切にしている「いつまでも青臭く」という精神にちなんでいます。」

なるほどね。それでAOBEATということなんですね。
事業内容のメインはお茶ということで、どんなサービスや製品提供されているのか詳しく教えてください。まず「茶の間」というのがありますがこれはなんでしょうか?

「茶の間は県内で5箇所ありまして、静岡の全部県内にあるんですけれども、茶畑の中にティーテラスがありまして、そこを時間貸しするというサービスになります。内容としては、その土地で採れたお茶を農家さんに提供してもらい、それに加えてお茶菓子を提供して、ひと息つく”間”というのを提供しているサービスです。」

ウッドデッキのようなものがあって、そこにテーブル台と座布団が置かれていて、茶畑に囲まれた雄大な景色を見ながらお茶をいただく。そして、茶菓子もいただける。
ユ:僕はずっと気になっていたんです。茶畑って景色としてもすごく美しいんですよ。新幹線から眺めるだけでも本当に綺麗じゃないですか。その綺麗な緑が広がる茶畑にウッドデッキの空間。そして、そこで頂くお茶もこだわっているお茶なんですよね。
吉:例えばこれはどういったところにあるんですか?

「富士やお茶所の牧之原、ほかにもいろいろあるんですが、景観も様々あります。富士山が見える場所もありますし、世界でそこの土地だけしか取れていない黄金緑という品種のお茶が採れる黄色い茶畑もあり、こちらは新茶の時期になると菜の花畑のような黄色い景色が見られます。」

なぜ茶畑にテラスを作ろうと思ったんでしょうか?

「お茶が育ったその土地で、畑を見ながらお茶を飲むと美味しいという単純な理由です。」

シンプルな理由で、みんなにも体験してもらいたいっていうことだったんですね。
茶畑は農家さんの土地を借りているんですか?

「そうですね。運営の方を私たちでやっていまして、現地の受付などは農家さんがやっています。」

これは一年中利用できるんですか?

「そうですね。夏の時期でアラートが出るほど暑かったりすると、お休みにすることもありますが、基本的にはやっています。」

場所を貸し出すとき、農家さんはすぐに OK を出してくれましたか?。

「まず初めにお声かけした農家さんの紹介で、いろいろな農家さんにお会いして、人脈が広がっていった感じですね。畑にテラスを作るという取り組みが、その時はそもそもなかったので、「本当に人なんて来るのか?」という声も多かったには多かったんですが、一緒にやってくださっている農家さんたちは、その取り組みを「面白いね」と言って話に乗ってくださった農家さんたちですね。」

理解してくれる方がもっと増えてくれるといいですね。
続いて「aardvark tea(アードバークティー)」というものもあるということで、こちらは何でしょうか?

「「お茶と暮らしに自由あれ」というコンセプトで、私たちが全国から直仕入れで、足を運んで農家さんたちのお茶を仕入れて、それをそのままクラフトリーフといって、シングルオリジンのお茶として販売したり、あとは香料やアロマといったものを使わずに、添加物なしで作ったクラフトブレンドというものだったり、現代の暮らしに合わせて自社開発した急須ボトルという茶器がありそれを販売したりもしています。忙しい中でも、お茶を通して、こう暮らしに”間”や” 潤い”をお届けするブランドです。」

今年9月には東京も直営店舗をオープンされたそうですね。

「「aardvark tea」の東大赤門前店という店をオープンしまして、こちらでもいろんな味の茶葉を試飲でお試しできたり、量り売りのサービスをやったり、少し席数もあるので、そこでお茶を買って、そのお茶を入れて飲むことができます。」

今日、辻さんが持ってきていただいた金木犀と柚を使ったお茶や、ほうじ茶にラベンダーとコーヒーをブレンドしたデカフェのお茶をいただいたのですが、とても香りがよくておいしいですね。

「お茶の定期便というサービスを「aardvark tea」でやっていまして、毎月二種類、混ざってないシングルのタイプのお茶と季節のブレンド茶をお届けしているんですが、こちらの方のお茶を今日は入れました。」

このお茶はネットでも買えるんでしょうか?

「通販で買うこともできますし、東京の直店舗、あと静岡にも店舗がありまして、そちらでも買うことができます。 このお茶の定期便は今会員さんが1万人ぐらいいるんですが、このお茶は会員さんの方しか買えないくらいご好評をいただいています。」

日本にずっと続いてきた、愛されてきている文化ですが、今若い人たちがお茶をもっと身近に手に取ってもらえるような環境になるといいですね。パッケージもかわいくてオシャレなので若者にも人気が出そうですよね。
最後に、お茶で起業しようと思ったきっかけを教えてください。

「もともと JTB で旅行会社で働いていたんですが、そこから観光の部署に出向することになりまして、そのときに農家さんと出会って飲ませてもらったお茶がびっくりするぐらい美味しくて。本当に初めて飲み物で感動をしたんです。それでお茶に興味を持って、農家さんにいろいろ話も聞く中で、静岡だけじゃなくて、今全国的にお茶の産業って今衰退をしていて農家さんも廃業してしまったり、儲からないからといって後継ぎがいなかったりと、どんどん需要も供給も減っていってしまっているんです。そんな中で、自分は静岡の出身だったので、茶畑の景色がなくなるのが寂しいなと思い、農家さんと観光の仕事をしていく中で、「なんとかしないと」という使命感が生まれ、それで起業を考えました。」

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