2022.05.17
出向とは違う、新たな経験
ONE MORNING「 The Starters 」。
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
今週と来週のゲストは株式会社ローンディール 代表取締役社長の原田未来さんです。おはようございます。
原田未来さんは2001年、創業期のラクーンに入社、
営業部長や新規事業責任者を歴任、そして2014年カカクコムに転職し、事業開発担当。
2015年に株式会社ローンディールを設立されています。
今週は主な事業内容について伺いたいんですけども、ローンディールはレンタル移籍というね、
サービスを行ってらっしゃいますが、
実際にTwitterでもなかけんさんからレンタル移籍サッカーの世界にはよくありますけど、どういうことだろうと言われていますけども、
このレンタル移籍ってのはどういう仕組みなんですか。
「基本的には大企業で働いている人たちを対象にしていて、一定期間もう半年とか1年とかベンチャー企業に行っていただきます。」
出向とは違うんですよね。
「出向だと付き合いのある関係会社とかに、ちょっと言い方悪いけど、飛ばされるみたいな印象もあったと思うんですよね、そうではじゃなくてもうちょっとポジティブに人が成長するために行くみたいなイメージで、レンタル移籍って呼んでます。」
その移籍をする人っていうのは立場で、移籍先で働くんですか。
「ベンチャー企業だと本当に人数も少ないので、もう1人の仲間として受け入れて一緒に挑戦しましょうっていう感じで受け入れてもらってるっていう感じです。」
なるほど。大企業から来る方が比較的多いわけですね。
ベンチャー企業からしても大企業の知識をちょっと借りることもできるし、お互いにとっていいことがあるわけですねそうですね。
それぞれのメリットを伺ってもいいですか。
「まず大企業からすると、やっぱり大きな組織の中でいろんなものを作っていくときに、
例えば国内に8万人いますみたいな会社だと、何かを作っていくという8万分の1の経験しかできないわけですね。
だけどベンチャー企業に行くと5人とかで、一つの価値を作っていくっていうことをやってるのでその価値を作っていく経験ができるっていうのが、なかなか今の大企業だと提供できない機会になるので、そうやって人を育てたいって思ってくれる大企業さんが増えてるということですね。」
一方でベンチャー企業にとってのメリットは何ですか。
「べンチャー企業って最近少し注目されることって増えては来てると思うんですね。
だけどそこで本当にみんな働きたいかというと、
やっぱり潰れちゃうかもしれないとかいろんな不安があってなかなか人が来てくれないっていうのをずっと問題なんですよね。
なので、そういう中に、普通では来てくれないような大企業で働いてる人が来てくれるっていうのはすごく、もうそれだけで戦力になります。」
移籍先を決めるのはこれ会社側なんですか、それとも本人の意向で?
「本人の意向で決めてもらってます。」
その辺も出向とはちょっと違いますね。
「自分が決めたところで頑張るっていう経験をしてもらうっていうすごく良いかなあと思ってるので、
自分で行き先を選んでくださいねって言って、今500社ぐらい受け入れ側で登録をしてもらってるんですけど、そこから選んでもらいます。」
ローンディールも会社なわけじゃないですかそうなってくるとやっぱり利益を上げないと、これどういう仕組みになってるんですか?
「今は出していただく大企業さんとベンチャー企業さんと両方から月に20万円ずつもらってます。移籍が発生してる期間中。」
ベンチャー企業も20万円払って、それはレンタル移籍をした当人に払うお給料とは別で?
「お給料は元々の大企業さんが払い続けてもらって、ベンチャー企業さんはうちに払う20万だけで、大企業さんはお給料と20万円をウチに払ってもらう。」
ローンディールさんが行うのは人材マッチングだけですか?
「実はその前に、何のためにあなたはベンチャーに行きたいんだっけっていう、
事前のコミュニケーションをとって準備をしていただいて、行ってる間も結構大変なんですよねやっぱり慣れない環境で働くので、パフォーマンス出していただくっていうために僕らはずっと伴走していくんですね。
メンターっていうのがついて、今週どうだったとかもっとこうやってみたらみたいなことをですねサポートさせていただいて、
終わったら終わったで今度そのベンチャーでやってきたことを大企業でどうやって生かすのっていうのかがすごい難しいので、
どうやってその経験生かしていこうかっていうのを相談したりとかっていう感じで、結構ずっと一緒に伴走していくっていうそんな仕組みになってます。」
レンタル移籍した人が、あまりにも優秀だった場合、
多分優秀な方多いと思うんですけど、優秀だった場合ベンチャー企業側はちょっと減って半年1年で帰らないでみたいな欲しいってならないんですか?
「なっちゃう企業さんもいるんですけど、一応ルールとして禁止をしていますっていうことと、
やっぱり僕らも少し継続して人を紹介できるようになってきてるので、
そういうことしちゃうともう今後は紹介できなくなっているということなんかを言いながらやんわり断っています。
でも実際には来てる人があまり行きたがらない、
行きたい転職まではしたくないっていう状態です。そもそも転職のお願いだったらきっとここにお願いしてないわけです。
あと元の会社のこと好きな人が多いんですよね。」
元にいた会社をさらに良くするための体験として飛び出そうとしてるわけですから戻ること前提なんですよね。
レンタル移籍する人って、何歳ぐらいの方が多いんですか?
「今平均すると33歳くらいですね。」
ジャンル的にはどういった方が多いですか?
「ビジネス系の営業の人もいれば、研究所でひたすら試験管振ってますみたいな人まで、ベンチャーたら全然違うことをやらされるみたいなことをもう業種様々ですね。」
様々な人がいるからこそ、それこそローンディールさんではメンタルケアというか、お仕事の移動のお手伝いだったりとかいろいろ大変ですね。いろんな業種がありますもんね。
「でもやっぱり皆さんポジティブに、何か自分がもっとできることないかっていうスタンスで来てくださるので楽しいですね。」
ローンディールさんにも会社でいらっしゃる方々がいるわけですからその方々はレンタル移籍をしないですか。
「そうですね、いずれしたいなと思ってます。でも実質みんな、8割ぐらいの社員は副業をしてたりとか、
僕もちょっとそろそろレンタル移籍したいなと思っています。」
社長のレンタル移籍は新鮮ですね。
「今絶賛募集してるんですけどね。」
社長という一つの会社のある意味トップに立つ人間を迎え入れる会社にとってもメリットはありそうですね。
「あるといいんですけど、どうかな。」
ちなみにレンタル移籍のいろんな例があると思うんですけど、何か導入例って教えていただけますか。
「例えば大手企業さんで言うと、それこそパナソニックさんとかトヨタさんとかNECさんとか最近は東芝さんでも入れていただいたりとか、
もう本当にいわゆる製造業系からIT系とか通信まで幅広くあったりとか、
あとは省庁も経産省さんとか厚労省さんとか、省庁の人、霞が関の方が渋谷のベンチャーに行くとかがおこってますね。」
ということで今週はそろそろお時間になってしまいました、最後に、これまで乗り越えてきたハードル教えてください。
「コンセプトとしてはすごく面白いよねってずっと言われてたんですけど、
一方で、最初2年ぐらい全然契約が取れなくてずっと牛丼食べてました。本当に売り上げが立たなかったっていうことですね。」
でもそれを乗り越えてこられたわけですもんね。
ありがとうございます。
来週もちょっとお話ぜひ、お付き合いいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
株式会社ローンディールの原田未来さんでした。
ありがとうございました。