三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ 鈴村健一 ハードキャッスル エリザベス20代〜30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2020.08.04

簡単に手続きできる”社会インフラ"状態を目指して

株式会社SmartHR代表取締役・CEO
宮田昇始
"人が欲しいと思うものを作ろう”


ゲストは、先週に引き続き、株式会社SmartHR代表取締役・CEOの宮田昇始さんです。

宮田さんはIT企業で働いていた時、
10万人に1人と言われる難病「ハント症候群」を発症しますが、
リハビリに専念し、完治。そして、2013年に会社を創業。
2015年にクラウド人事労務ソフト「SmartHR」を公開しています。

SmartHRは、複雑で面倒な人事労務手続きや役所への申請などを
WEBで簡単に進められる経営者にとって理想のソフト。
利用する企業が2万以上というのも納得です。

今週は起業される前後のお話からうかがいたいのですが・・・
宮田さんは学生時代、超アナログ人間だったのだとか。

「私は今35歳で、学生時代はSNSのmixiが全盛期だったのですが
 なぜか当時は斜に構えていてmixiなどもやっていなくて
 もっと言えばメールアドレスもあまり活用していなかったものですから
 就活時に就活サイトに登録しようとしても
 登録の仕方が分からないくらいのアナログ人間でした。」

その後にはIT企業にも勤められるわけですが、
この時はどういったことをされていたのでしょうか?

「残念ながら当時リーマンショックがありまして
 その会社は倒産してしまいました。主に法人向けの広告や
 WEBサイトを作ったりと、法人とインターネットを掛け合わせた何か
 というのをやっている会社でした。」

そしてその後起業をされたわけですが、
すぐには上手くいかなかったと宮田さんは語ります。

「やはり最初の2年間くらいは鳴かず飛ばずでして
 今やっているSmartHRというサービスは
 世の中に出したものでいうと3つ目の製品で
 出していないものを含めると12個目くらいなんです。
 その期間はそんなに収入がないものですから
 他の会社さんから仕事をもらい、WEBサイトやスマホアプリを作りながら
 ギリギリ食い繫いで、空いた時間に自分たちの製品を作るということを
 続けていました。」

SmartHRからガラッと変わったのですか?

「そうですね。SmartHRの前のサービスから1円も売上が上がらなかったんです。
 世に出してみると意外とニーズがあるかなと思えるのですが
 初動だけですぐに成長が止まったりなかなか難しいと感じました。」

風向きが変わったという感覚が来たのはいつからなのでしょうか?

「SmartHRの前に出した2つのサービスは
 自分たちのできることから発想して仮説を立てるもののそれを検証せずに
 机上の空論で、自分たちの妄想の中で物を作っちゃってたんですよね。
 いざ出してみると受けないというような形でした。
 このやり方だとダメだなと思い、仮説を立てたらちゃんと検証するために
 ヒアリングに行き、課題があることを確認できたから
 自分たちがそれを解決するために作ろうと思っているソリューションが
 ちゃんと課題を解決できるのかという検証をやってみるという形で
 ステップを踏んで、ちゃんとユーザーになりそうな人たちの
 ヒアリングをしっかりするようになり、
 リアクションを見るにこれは大丈夫、これはニーズがないとしっかりとした
 判別ができるようになってからは上手くいくようになっていきました。」

どんな仕事でも人が欲しているものを届けるというのは
基本ということなのでしょうね。

「うちの会社では行動規範を6つ定めているのですが
 その1つに"人が欲しいと思うものを作ろう”というのを
 そのまま入れているんですよ。
 人が欲しくないものを作ってもマーケティングを頑張っても
 全然広がらないんですが、みなさんが欲しいと思うものを
 作ることさえできればある程度勝手に広がるかなと思っていまして
 なので皆さんが困っていることを解決する便利なものを作るというのを 
 頑張ってやっています。」

現在でもヒアリングは続けているのですか?

「私自身がお客さんにヒアリングすることはあまりないのですが
 例えばお客さんのサポートをしているメンバーから
 こういうところが使いにくいとか、こういう要望が来ているというのが
 開発チームに上がっていくんですよね。
 そうなった時に一緒にお客さんのところを訪れて
 具体的に困っているところや、今機能がない状況でどういう作業をしているのか
 という事実確認のようなことをして、その裏にある本当の課題はなんなのかを
 深掘りして機能に生かしていくということをやっています。」

インタラクティブにやっているからこそ、まだまだ成長していくのでしょうね。
現実として合わないものもあるわけなので、
使ってみて企業が合うかどうかを試せるというのが魅力ですよね。

「30名未満の会社さんは無料で使えますし、31名以上の会社さんでも
 14日間のトライアルができるようになっています。
 それと月額制のいわゆるサブスクリプション系のサービスになっていまして
 一昔前なら導入前に使えるかどうか分からないけど
 何十万、何百万という金額を最初に払わなければいけなかったのですが
 月額数千円、数万円から始めることができますので
 合わないと思ったら途中で解約することもできるんですよね。
 ただ我々としては2、3ヶ月でお客さんが辞めてしまうと
 その時点で大赤字になってしまうんです。
 ですが辞めさせないとかではなく、使い続けてもらうことが重要なので
 いかにして定着してもらえるかを頑張ってやっていまして
 製品を良くすることもそうですし、導入サポートなどを手厚くして
 お客さんが自分で使いこなせるように導いたり
 いかにして長く愛用してもらえるかというところを頑張って取り組んでいます。」

最後に、これからの夢を教えて下さい!

「SmartHRというサービスは今シェアNo.1と言われているんですが
 それでも日本全体の企業の1%くらいしか普及していないんですよね。
 残りの99%の会社さんのほとんどは今だに手書きとかハンコとか
 役所に並んで手続きするというのをやられています。
 この99%の人たちに知ってもらえさえすれば
 高い確率で使ってもらえるというのが分かっていますので
 その人たちに届ける活動を通して将来的には日本中の会社さんが
 社会保険手続きなどは手書きではなくSmartHRのような
 クラウドサービスを使って簡単に自宅やオフィスから
 スマホやパソコンで手続きできる社会インフラに近いような
 状態にしていきたいと考えています。」

サービスを作ったので使ってくださいというケースはたくさんあると思いますが
そうではないところがすごく大事だということが解りました。
2週にわたってありがとうございました!
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