2016年6月26日の放送をもって「ジブラルタ生命 Heart to Heart ありがとう、先生! アナザーストーリー」は終了しました。
「ジブラルタ生命 Heart to Heart ありがとう、先生!」は、毎週月・水・金曜 7:19からオンエア中です。
引き続きよろしくお願いします。

2013年2月24日のショートストーリー

「お前が悪いと指差したら、残り三本の指は自分を向いている」

[ストーリー]
看護師になって、十年。やっと主任になれた。
今までといちばん違うのは、私のチームができたこと。
みんな私の指示を待つ。私が出勤のローテーションを決める。
主任初日は気負ってしまって、なんだか肩に力が入ってしまった。
教える側、注意する側は難しい。たったひとつの言葉で
モチベーションがあがったり、さがったりする。

日勤を終えると、看護婦長が私をラウンジに誘った。
一緒にココアを飲む。
私は婦長に何か言われるのではないかと身構えていた。
彼女は私を見て、こう言った。
「あなたに言葉を贈るわね。それは、私が中学生のとき先生が教えてくれたひとことなんだけど。
『お前が悪いと指差したら、残り三本の指は自分を向いている』」
実際にやってみる。確かに三本、自分を向く。
「誰かに注意するときは、必ず自分に三つの指が向いていることを忘れないでね」
婦長は、ニッコリ笑った。
私は忘れたくないと思い、自分の指をいつまでも見つめていた。
神奈川県「ミルクハーバー」さんの先生の忘れられないコトバでした。
脚本・北阪昌人

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