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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.10.19

福島第一原発の処理水、海洋放出へ

nullいま知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、報道ベンチャーの株式会社「JX通信社」代表取締役・米重克洋さんにお話を伺いました。米重さんが注目したネットの話題はこちらです。


福島第一原発の処理水、海洋放出へ

このニュースのあらましは…


東京電力福島第一原発の敷地内にたまる処理水の処分方法について、政府が海に放出する方向で最終調整していることがわかりました。


鈴村:米重さん、こちらネットの反応はいかがでしたか。


米重さん:やはり賛否両論がかなり分かれている印象です。「科学的に安全なら良いのでは」という意見がある一方で、「消費者の不安」例えば、近隣の海産物に対する影響や風評被害を懸念する声もありますし、あとは「説明が不足しているのではないか」という声も見られましたね。


鈴村:なぜ、海に放出する方針となったのでしょう。


米重さん:福島第一原発の中に、汚染された水を貯蔵しているタンクが大量にあるんですね。このタンクが増えてきて、今後敷地のキャパシティーを超えることが予想されます。このまま溜め続けることもできないので、「水なので海洋に流すしかないのではないか」ということで、こういった話が出てきました。ただ、この水はそのまま流すのではなく、浄化装置にかけて放射性物質を取り出してから海に流すということで、こういった準備にだいたい2年くらいかかると言われています。そして、このまま汚染水を溜め続けていた場合も、あと2年ほどで敷地が満杯になるのではないかとみられています。
どちらにしても時間切れが近いので、科学的に安全ならば、いま決めよう…という流れになったようですね。


鈴村:処理水を海に放出した場合、海産物などへの影響はないのでしょうか?


米重さん:こちらは基準をかなり下回るように薄めて流すということで、安全なように処理されている、というのが政府の説明です。政府が専門家を集めて作っている小委員会によると、処理水の人体への影響は「自然放射線の千分の一以下」という見解が出ているんですね。ただ、多核種除去設備(ALPS)を使用しても「トリチウム」という物質だけは取り除けないんですが、これに関しても法令の基準からかなり薄めるということです。


鈴村:ただ、それでもやはり反発の声は出ているんですよね。


米重さん:漁業者の方々は“安全”であるということは理解したうえで、消費者が“安心”という部分で納得してくれないのではないか、ということを心配しているんですよね。なので、先日も全国漁業協同組合連合会の会長などが総理大臣や環境大臣、あとは原発を所管する経済産業省の大臣などに直接反対を伝えています。やはりこういうところは“安全”と“安心”の両方をうまく作っていかないと、実際に地元で風評被害を受ける方たちがいる、という事に対してしっかりと対策をしていかなければならないですね。


そして、今日の #スズコメ はこちら。




過去の #スズコメ #シゲコメ を音声でCHECK!!



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