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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

23.11.30

急な冷え込みで鼻炎になる"寒暖差アレルギー"

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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターは引き続き、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「急な冷え込みで鼻炎になる"寒暖差アレルギー"」

吉田:まず、今日から週末にかけてのお天気をお伝えします。北海道は日本海側を中心に大雪となる所があるでしょう。風のピークは過ぎるものの、大雪による交通障害に引き続き注意が必要です。ちなみに札幌の最高気温が-1℃だそうです。ついにマイナス、寒いですよね。東北も日本海側で雪が続き、晴れる太平洋側も12月2日(土)にかけて寒さが続くでしょう。北陸も雨が降りやすく、昼間も気温はあまり上がりません。関東から九州は晴れる所が多いですが、日本海側では寒気の影響で雨や雪が降るでしょう。山では雪になる所があります、峠道の車の運転は路面状況の変化にご注意ください。土曜日まで12月らしい寒さが続き、朝はさらに冷え込みが強まりそうです。平野部でも霜が降りるくらい、気温の下がる所が多くなりそうです。


ユージ:雪が降る地域の皆さんは、タイヤを雪用に変えたり車内で暖が取れるように毛布を常備するなど、雪道の運転の備えをしてくださいね。雪や雨が降って濡れた路面は、気温が下がると、凍結してしまいます。路面の凍結にも注意してください。


吉田:来週12月5日(火)になると、低気圧が本州南岸を進み、広い範囲で雨が降る見込みです。最低気温、最高気温ともに平年並みか高くなり、厳しい寒さはなさそうです。ただ、晴れて放射冷却が強まる日は、朝の冷え込みが強くなり、日中との気温差が大きくなりそうですので体調崩さないようにお気を付けください。


ユージ:気温差が大きくなると僕もこの症状あるんじゃないかと思っているのですが、塚越さん、「寒暖差アレルギー」気になりますね。


塚越さん:最近聞く言葉ですが朝晩は寒いのに日中は暖かい日があったり、寒暖差が激しい時に鼻水や鼻詰まりといった症状に悩まされる人が増えているようです。そこでよく聞かれるのが「寒暖差アレルギー」という言葉。実は正式な病名ではなく、アレルギー学会の用語集にも記載されていないものです。これ、医学的には「血管運動性鼻炎」と呼ばれる病気です。


ユージ:”血管運動性鼻炎”とは、どんな病気でしょうか?


塚越さん:症状としては”鼻水”や”くしゃみ”といった、風邪とよく似たものです。鼻水の色が無色透明で、熱がない場合はこの「血管運動性鼻炎」の可能性があります。花粉症とも似ていますが、花粉症には「目のかゆみ」などもあるので、それがない場合は、ひとつの判断になります。血管運動性鼻炎の詳しい原因はまだ分かりませんが、1つの原因として考えられるのが「自律神経のバランス」です。急に寒くなったり、寒いところから温かい場所に移動する時に生じる刺激が、自律神経のバランスを見出して、鼻の血管の収縮拡張の調節を崩し、その結果、鼻水や鼻詰まりが生じる可能性があるということです。この血管運動性鼻炎を発症する人は幅広い年代にいるのですが、子どもは少なく、大人の中でも特に中年以降の女性に多いということです。理由としては、男性に比べて筋肉量が少ないので、体内で作り出す熱量が少なく、体温調節がうまくいかないため、と考えられています。なんにせよ、鼻は刺激を受けると症状が出やすいですよね。熱いものを食べても鼻水が出るなどありますが、寒暖差はやはりツラいですね。


ユージ:俺、ぜったい血管運動性鼻炎だな。(笑)予防法や改善法はあるのでしょうか?


塚越さん:この症状は7度以上の気温差で生じやすいと言われています。例えば、暖房がよく効いている部屋から出たときがきっかけになったりするので、外出時には、さっと羽織れるものや、着脱可能な服にするとった工夫があります。「手首」「足首」「首」の3つの首を温めるのも効果的。またマスクの着用もおすすめで、マスクによって鼻の粘膜に触れる冷気を遮断する効果が期待できます。あるいは、下半身を温めると症状が緩和するという実験データもあるので、朝起きて布団からでたら、温かいスリッパを履いたり、長めの上着を羽織ったり、軽いウォーキングも効果的とのことです。鼻の症状がひどくなる場合は、鼻の中の温度が低くなっていることも影響すると考えられるため、温かい蒸しタオルを鼻に当てるのも効果的です。症状が長引く場合は医療機関の受診も検討してください。


ユージ:寒さが厳しくなってくると、「ヒートショック」という言葉もよく耳にするようになりますね。


塚越さん:そうですね。気温の急激な変化が原因で血圧が大きく変動することにより、健康被害になるのがヒートショックです。軽度であれば目まい程度の症状ですが、重度となれば脳卒中や心筋梗塞など、命の危険に直結してしまう場合もあります。入浴時においても、脱衣所や浴室を暖かくしたり、熱すぎるお湯に入らないなど、温度差に気を付けたりと注意を払いましょう。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。





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