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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.07.02

騙されるのは高齢者だけではない、詐欺の最前線

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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。


今日はダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。神庭さんが注目した話題はこちらです。


「騙されるのは高齢者だけではない、詐欺の最前線」

吉田:「SNS型投資詐欺」で現金を騙し取ったとして、警視庁と4つの県警の合同捜査本部が、詐欺容疑で男女5人を逮捕しました。9の都府県で、少なくともおよそ5億円の被害に関与したとみて調べています。神庭さん、まず「SNS型投資詐欺」というのは、どういった詐欺ですか?


神庭さん:SNS上に有名人の偽の広告を出して、投資セミナーなどに勧誘して、「必ず儲かる」「利益率何百%」などの誘い文句でお金を騙し取る詐欺です。実業家の前澤友作さんや堀江貴文さんが、Facebook上で勝手に写真や名前を使われて、怒りの声をあげていましたが、まさにああいうものです。他にもジャーナリストの池上彰さんや経済アナリストの森永卓郎さんらが勝手に名前を使われる被害に遭っています。今年の1〜3月だけで1,700件、約219.3億円もの被害が発生しています。特殊詐欺と聞くと、高齢者が被害に遭ってるイメージがあるかもしれませんが、SNS型投資詐欺に関しては現役世代の被害も多いです。警察庁のデータによれば、30〜50代の被害が男性で44.2%、女性で49.8%に達しています。


吉田:具体的にはどんな手口ですか?


神庭さん:警察庁のサイトで紹介されている50代女性のケースによると、SNS上で投資関係の広告を見つけてアクセスしたところ、著名人を名乗るSNSアカウントに誘導され「投資グループの先生の言う通りにすれば必ず儲かる」などと言われ、サクラが多数いる投資グループに加入しました。著名人のアシスタントを名乗る人物とやり取りしてるうちに信用してしまい1億円以上を口座に振り込んだほか、電子マネーカード数百万円分を購入して、コード番号を相手に送信。被害総額は1億円以上になりました。このケースでは、あたかもサイト上で運用益が出ているかのような画面を見せられ、信じてしまいました。ただ、こうした画面はいくらでも画像加工でつくれてしまうので注意が必要だと思います。


吉田:「SNS型投資詐欺」以外に、注意が必要な詐欺もありますよね。


神庭さん:SNSやマッチングアプリを通じて、恋愛感情を巧みに刺激してお金を騙し取る「ロマンス詐欺」もあります。1〜3月に総額60.6億円の被害が出ています。30〜50代の被害者が男性で56.4%、女性で68%を占めるなど、SNS型投資詐欺以上に現役世代の被害が目立ちます。


吉田:投資詐欺やロマンス詐欺とは違いますが、シュウペイさんも今年、詐欺の被害にあっているんですよね?


シュウペイ:そうです。今年3月に、クレジットカードを不正に使われるクレジットカード詐欺に遭いました。自分がまさか詐欺にあうと思っていませんでした。


吉田:詐欺はどのくらいでしたか?


シュウペイ:50万円くらいです。カード会社さんがすごく親切に対応していただいたので、被害額は戻ってきたのですが怒りがおさまりませんでした。若い方も詐欺にあわないように気を付けないといけないですね。神庭さん、どうですか?


神庭さん:女優の大原優乃さんは24歳ですが、最近、銀行を名乗る詐欺メールに引っかかりかけたと告白しています。不幸中の幸いで、お母さんに「それ、詐欺だよ!」と止めてもらったことで、金銭的被害はなしで済みました。FNNの取材に対して、大原さんは「親やおじいちゃん、おばあちゃんに『気をつけてね』と言っている立場だったので、まさか自分が引っかかってしまうとは」とシュウペイさんと同じことを話しています。過去には、女優の生駒里奈さんもフィッシング詐欺に遭っています。携帯電話のショートメッセージ(SMS)を介したフィッシング詐欺は「SMS」と「フィッシング」をかけて「スミッシング」と呼ばれるのですが、若い人も大勢被害に遭っています。


吉田:「スミッシング」への対策は、どうしたらいいでしょうか?


神庭さん:携帯電話番号に紐付いたSMSは「数打ちゃ当たる」で悪質業者もなりすましメールをバラマキやすいです。Eメールに比べて開けてもらいやすいという性質もあります。まず、詐欺の温床になりやすいツールだということを認識して欲しいです。ノートンによると、金融機関やクレジットカード会社を装って「不正アクセスや不正利用が疑われる」と不安を煽って情報を入力させる。Amazonや楽天などの通販業者を装って「代金が支払われていない」「情報を更新しないとアカウントをとめる」などと警告してきます。宅配業者からの不在通知を装う、携帯電話会社、電力会社、官公庁などになりすますといったケースもあります。どうやって防御するかというと、とにかくショートメッセージにあるリンクをクリックしないのが最大の対策です。必要性の高いサイトはあらかじめブックマーク、お気に入り登録しておいて、面倒でもそこからアクセスするようにすればこのスミッシングの被害にあいにくいです。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。




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