25.03.24
いよいよ運用スタート!マイナ免許証一体化の注意点
ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルが、注目のニュースを読み解きます。
今日は、ダイヤモンド・ライフ副編集長の神庭亮介さんにお話を伺いました。
神庭さんが注目した話題はこちらです。
「いよいよ運用スタート!マイナ免許証一体化の注意点」
吉田:運転免許証とマイナンバーカードを一体化できる「マイナ免許証」が3月24日からスタートします。そこで今朝は、マイナ免許証のメリットや注意点について、神庭さんに解説してもらいます。
神庭さん:そもそもマイナ免許証とはどういうものか、というところからお話すると、マイナ免許証という名前の新しい物理のカードが新しくできるわけではなくて、マイナンバーカードのICチップに運転免許証の情報を登録して免許証としても使えるようにしたもののことです。
ユージ:僕も持っています!それが免許証にもなるということですね。
神庭さん:そういうことです。もちろん従来の免許証も問題なく使えますし、強制的に変えないといけないみたいな話ではないので、そこは安心してください。今後は、①マイナ免許証だけを使う。②マイナ免許証と従来の免許証の2枚持ちをする。③従来の免許証だけを使い続ける。という3つのパターンから選ぶようになります。
ユージ:なるほど!ちょっとややこしいけど、どうなんでしょう。マイナ免許証のメリットはどういうところですか?
神庭さん:まず、「マイナ免許証1枚だけ」を選んだ人のメリットを説明すると、元々マイナンバーカードを持ち歩いていた人であれば、持ち歩く身分証が減ってお財布が少し軽くなりますよね。
ユージ:僕、これですね。
神庭さん:じゃあ、該当するかもしれませんね。それから、引越しや結婚で住所や氏名が変わった際に、自治体に届け出を出すだけで、警察で追加の手続きをしなくて良くなるということ。あとは優良ドライバー、一般ドライバーなら、免許更新の時にオンラインで安く講習を受けられるようになります。これは2枚持ちの人も共通です。「よっしゃ!運転免許センターに行かなくて良くなる!ラッキー!」と思った人は早とちりしないで欲しいです。オンラインで受けられるのは30分や1時間の講習だけで、視力検査と写真撮影のために結局免許センターには行かないといけないです。
ユージ:え!じゃあ、1日で終わらした方が逆に楽じゃないですか?
神庭さん:色々な考え方があると思いますが。
吉田:ではマイナ免許証、1枚持ちのデメリットは何ですか?
神庭さん:カードの券面に免許情報が記載されないので、自分で確認したり、第三者に提示する際にひと手間必要になります。具体的には、マイナポータルにログインして免許の情報を確認するか、スマホに「マイナ免許証読み取りアプリ」をインストールして、カードのICチップから免許データを読み込まないといけません。このアプリを使うと、従来の免許証のイメージ画像が表示される仕組みです。いまは過渡期なので、従来の免許証での対応に慣れているレンタカー屋さんなどでは、窓口でもたつくケースもあるかもしれません。
ユージ:そうかー。旅行先でレンタカーしようと思ったら、その旅行会社が対応していないなどあり得ますね。
神庭さん:あり得ますね。最大のデメリットは、マイナンバーカードの更新時に免許情報が自動で引き継がれないことです。
ユージ:えっ、どういうことですか。それは困りますね。
神庭さん:そうですね。せっかく一体化しても、すぐにマイナンバーカードの更新タイミングが来てしまうと一体化の手続きをやり直さないといけなく二度手間になります。加えて再記録のために1,500円の手数料まで取られます。なので、警視庁は「先にマイナンバーカードの更新手続を済ませてからマイナ免許証にする」もしくは、「マイナ免許証と運転免許証の2枚持ち」の2パターンを推奨しています。万が一、順番が逆で先にマイナ保険証の一体化作業をして、後からマイナンバーカードの更新をしてしまうと大変なことになります。どういうことかというと、NHKによれば、マイナ免許証だけを持って車で役所に行きマイナンバーカードの更新をした場合、免許証の情報が引き継がれていないため、帰り道は「免許証不携帯」状態になってしまうということです。これでは、あまりに不都合なのでシステム改修を予定していて、秋には免許証の情報が自動で引き継がれるようになる見通しです。
吉田:となると、秋までは2枚持ちがいいということですか?
神庭さん:色々ややこしくて心配になる方は、マイナ免許証と従来の免許証の2枚持ちも選択肢になってくると思います。2枚持ちのメリットとしては、免許更新時のオンライン講習などは同じように受講できます。マイナンバーカードのシステムの方が何かしらトラブルが起きた時でも、マイナカードを紛失したりしても、免許を使い続けられるリスクヘッジになるというのもメリットです。また、海外では現状、従来の免許証しか使えません。海外赴任や出張、旅行など国外で運転する予定がある人は2枚持ちがベターかなと思います。逆に2枚持ちのデメリットは、住所変更の際に役所と警察で手続きが必要になるなど、2枚のカードを管理するのが面倒なことです。もう1つは、新規取得や更新の手数料が割高になるのもマイナスです。免許更新の手数料は、「マイナ免許証だけ」の場合が1番安い2,100円ですが、「従来の免許証を使い続ける」場合は2番目に安い2,850円、「2枚持ち」の場合、最も高い2,950円になります。
ユージ:結局どうするのがベストですかね?
神庭さん:悩ましいところですが、今日お話ししたとおりメリットとデメリットがありますから、3パターンからご自身に合ったやり方を選んで欲しいと思います。結局、メリットが弱いこと、そこまで便利にならないことが国民に二の足を踏ませる要因になっています。将来的にスマホに免許証も保険証もマイナンバーカードも全部搭載できるようになると、だいぶ便利になるので一気に普及するのではないかなと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 24, 2025
テーマは「いよいよ運用スタート!マイナ免許証一体化の注意点」
個人的には、マイナンバーカードと一体化されるのは正直ありがたいです。…
#ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 24, 2025
ただ、デメリットもあります。
例えば現時点では2枚持ちをするのが安全だという話がありました。
結果として2枚持つことになるなら、今の段階でマイナ免許証にする必要はないと思ってしまいます。#ワンモ
#ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) March 24, 2025
せっかくマイナ免許証に一体化できるようにするのであれば、デメリットとして挙げた「2枚まだ持った方がいい」といった部分だけでも早く解消できたらいいなという風に思いました。#ワンモ