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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.10.22

「ファクトチェック」について

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日お話を伺ったのは、ジャーナリストでBuzzFeed Japan シニアフェローの古田大輔さんです。今日の話題はこちら!


「ファクトチェック」について

今日は、10月19日に早稲田大学次世代ジャーナリズム・メディア研究所主催の「ファクトチェック研究会」にゲストとしてされた古田さんにお話を伺いました。


鈴村:まず初歩的なところなんですが、改めて「ファクトチェック」について教えてください。


古田さん:「ファクト(fact)」は“事実”という意味ですよね。誰かの発言やSNS上の情報など、それが事実かをチェックするのが「ファクトチェック」というものです。「ファクトチェック」という言葉は、アメリカなどではかなり前から使われていましたが、これが世界的に注目を集めたのはここ2〜3年のことです。きっかけになったのは2016年のアメリカ大統領選挙で、このときにはウソの情報がたくさん流れ、それが選挙の結果にも影響したと言われています。
ウソの情報に騙されないようにするためには、まず、情報の受け手は「その情報がどこから流れてきているのかを調べる」ことをしてください。発信元の記載がない情報に関しては、本当にすごく気を付けた方が良いです。それをすぐにリツイート(拡散)するのではなく、少し待った方が良いですね。


鈴村:まずは自分でできる限り、その情報のソース(発信元)を探すという作業は必要、ということですね。


古田さん:そうですね。ただ、これまた難しいのは、相手が本気で騙そうとしてきたら、そのソースまで作ってしまうことがあるので、その見極めは本当に難しいところです。


鈴村:アジアを含め、ファクトチェックの動きは活発になっていますか?日本はどうでしょう??


古田さん:残念ながら日本は、アジアの中でも遅れている方ですね。先日参加した台北のフォーラムでは、フィリピンやインドネシア、インドなどの現状の報告が行われたんですが、例えば台湾では、LINEとエンジニアが組んでファクトチェックのbotを作っているんですよ。もし変なうわさ話が流れてきたとしたら、それをbotの問い合わせ窓口に送信すると、その真偽がbotで返ってくるんです。すごく便利!


鈴村:「ファクトチェック」に関して、日本では僕ら全体に知れ渡っていることではないですよね。意識としては。


古田さん:なぜ他の国で対策が進んでいるかというと、危機感が強いんですよね。台湾でいうと、選挙のときなどに、中国本土から流れてくる操作された情報に選挙の結果が影響されるのではないか、という懸念が社会全体としてあるし、政府にも強くあるんですよね。なので、企業に対してもその対応が求められるんです。


鈴村:日本でも、こういった対策をどんどんやっていかなければならないですよね。


古田さん:皆さんの中には「私はそんなウソのニュース見たことない」とおっしゃる方がいるかもしれませんが、そういう人は確実に騙されている人なんですよ。何故なら、ネット上にはウソの情報が山ほど流れていますから。なので、これは絶対に進めなければならない取り組みですね。



そして、今日の #スズコメ はこちら。




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