20.01.14
日本より進んでる?韓国のファクトチェックについて
今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日、お話を伺うのは、ジャーナリストの古田大輔さんです。
古田さんが取り上げる話題はこちら!
『日本より進んでる?韓国のファクトチェックについて』
鈴村:古田さんがYahooで“韓国のファクトチェック”について記事にされてるんですけど取材されたそうですね。
古田さん:日本で活動しているNPO法人で『ファクトチェック・イニシアティブ』というところがあるんですけれども、僕はそこでアドバイザーをやっていて、そこの招きで、チョン・ウンリョンさんというソウル大学のファクトチェックセンター長をされている方を呼んで話をしてもらったんですよね。ファクトチェックというのは情報の真偽を検証するという活動で、それに取り組む報道機関が世界ですごく増えてきているんですよね。でも、欧米中心だったんですよ。それが近年、アジアでも広がっていて、韓国での取り組みがすごく面白くてですね、話を聞いたんですけど、チョンさんが説明してくれたのが、ソウル大学という日本でいう東大みたいなところが、日本でいうYahooみたいな、ネイバーという巨大なIT企業から年間一億円の寄付を受けて、日本でいう朝日新聞や、産経、読売みたいなところや、NHKも、つまり、報道の色合いや論調が揃っていないところが集まって、みんなでファクトチェックをするというプラットフォームを作っているんですよね。それが本当に新しいなって。こういう動きがあってねって。
鈴村:みんな一斉に介して集まったって感じなんですか?
古田さん:そうですね、みんなで自由にチェック対象が選べるんですよ。例えば、政治家のあの人の発言をチェックするみたいな。そうすると当然、あるメディアは、その人の発言は正しいと判定したり、ある人は、ちょっと間違っていると判定したり、検証にブレが出てくるわけですよね。どういうエビデンス、証拠をもとに検証するかによって、また、論理的な解明の仕方によって変わっちゃうわけですよね。そういうのを全部開示されるっていうのがすごく新しいやり方だなと。今現在、報道機関が27機関加わってやっているそうです。
鈴村:今の日本はどうなんですか?
古田さん:日本はですね、さっき言った『ファクトチェック・イニシアティブ』が一番実績があるのかなって思うんですけれども、世界的にIFCN『インターナショナル ファクトチェッキング ネットワーク』というところがあるんですよね、そこのルールにもとづいて一緒にやりましょうと。新聞社であれば琉球新報さん、最近加わった毎日新聞さん、テレビ局だったら中京テレビさん、あとはインターネットメディア、BuzzFeed Japanも入っていますけれども、ただ、韓国のソウル大学みたいな大きなフラットフォームにはなりきれていないんですね。
鈴村:なりきれていない状況なんですね。これはアジアでも進んでいるんですよね。韓国でこういうファクトチェックが盛んになったきっかけというのは、どういうところにあるんですか?
古田さん:チョンさんの説明によると、2017年の大統領選挙の時に候補者たち、政治家たちの言葉を検証しようという時に大きく広がったそうです。ソウル大学のファクトチェックセンターもその年にできています。ただ、これもすごく面白いなと思ったのがですね、もうひとりソンさんという、日本のNHKみたいな韓国のKBSというところの記者の方がいらっしゃってたんですけれども、元々、ファクトチェックが韓国で広がろうとしていた原因としてあるのが、そもそも、韓国ってメディアの信頼性が低いんですよね。国際的な調査で3年連続世界最下位だったっていうくらいメディアの信頼性が低い。特にセウォル号事件。覚えてらっしゃいますか?船が沈んで多数の方が亡くなった。あの時に誤報を出しまくったそうなんですよ。
鈴村:そうでしたねぇ。
古田さん:それでもう、国内でもすごい批判が湧いたし、業界の中からも、やっぱりこれではいけないんじゃないかと、我々もきちんと真偽の検証をしないといけないんじゃないかっていうことで、取り組む人たちが増えてきて、それが、こういううねりになってきたというふうなことを話してました。
鈴村:なるほど!日本から見て韓国が出している報道ってなんかズレがあるなみたい話しがあるんですけど、韓国国内でもそういう評価なんですね。
古田さん:僕がこの記事を書いたときに、やっぱりそういう反応が多かったんですよね。韓国メディアの報道って結構ひどいの多いじゃないか!と、あれでファクトチェックなんて本当にできているのか?っていうのは、まさにそうだからこそ、反省をもとにファクトチェックをしよう!っていう話が広がってきていると。それと比べると日本でまだ大きな動きになってきていないっていうのが、非常に残念だなって僕自身は思うんですよね。韓国でファクトチェックを広げようとするときに、新聞記者とか、いわゆる大手メディアの中で批判が結構あったそうなんですよ。俺たち普段からファクトチェックしてるよ!と、ちゃんと確認して記事出しているよ!と。これって、日本でもよく聞かれるんですよね、でも問題は、AさんがBと言ったというだけで書くだけではなくて、例えば、Aさんがカラスは白いって言ったら、カラスは白いって書くんですか?と、違いますよね、カラスは黒いですよね?ってというところまでちゃんと言葉の中身まで検証するような報道をしていきましょうっていうことを今世界中の人がやり始めている、だから、日本もやりましょうっていう、そう話だと思ってます。
鈴村:日本はこれをやれるんですかね…。
古田さん:僕も頑張っています!広がっていくと思いますよ!
鈴村:広がってこなければいけないことですよね。
古田さん:誰でも情報発信できるインターネットの時代だからこそ、情報の検証は重要だと。
鈴村:ですよね!そこはすごく大事!これからは数じゃなくで、情報の質の問題になってきますよね。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2020年1月14日
今朝は【 韓国のファクトチェック 】について
韓国のファクトチェックの歴史を聞いて面白いと思ったのは、マスメディアが出している情報に誤報が多いという所がバックボーンにあって、だからこそファクトチェックをしなくてはいけない流れになっている
#スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2020年1月14日
それによって進捗はすごく進んでいる状況だと伺いました。この話になると必ず出てくるのは日本はどうなのかという所ですよね。どこも必ず問題が起きて「じゃあ何とかしなきゃ」となるんだなと、韓国のこの話を聴いても思いました。
#スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2020年1月14日
日本がこれを問題として議題にあげていない感覚がある気がしますね。
ただ粛々と流れている情報が本当に正しいのか正しくないのかが、このまま隠れた状態で世の中に進んでいくのは良くないなという空気は皆さんも感じていることと思います。
#スズコメ ? #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2020年1月14日
ファクトチェックについては日本もどんどんどんどんやっていかなければ
いけないんじゃないかと改めて思いました。