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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.02.18

日本人の社会問題への意識の低さ

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日、お話を伺うのは、ジャーナリストでメディアコラボ代表の古田大輔さんです。
先週からお送りしている「日本のガラパゴスチェック」。
今回、古田さんに伺うのはこちら!


『日本人の社会問題への意識の低さ』

鈴村:『日本人の社会問題への低さ』についてですが、やはり、海外に比べると日本全体として社会問題への意識が低いといえるんでしょうか。


古田さん:ちなみに、お二人はどう思われますか?


鈴村:低いんじゃないかなと思いますし、自分もそういうものに対しての意識や知識というのが浅い気がしますね。


エリザベス:はい…。


古田さん:今の日本の総選挙の投票率って50%くらいじゃないですか。これがめちゃくちゃ低いかって言ったら、50%程度の国って結構あるんですよね。アメリカだって大統領選の投票率は50%くらいですし。なので、日本の投票率が飛び抜けてむちゃくちゃ低いわけではないと思うんです。けど、僕がすごく気になるのはふたつあって、まずひとつが、日本には、政治的なこととか世の中のことに関して、意見をきちんと実名で自分の顔を出して言える人がむちゃくちゃ少ないんですよ。本当に不思議なくらい少ないんですよね。街頭インタビューを考えてもらったらわかると思うんですけど、街頭インタビューってどこの国でやってもみんなバンバン喋るんですよ。でも、日本で顔出して名前出して政治に対して一言言ってくださいって街頭インタビューすると、コメントを取るのが難しいというのがひとつ。
もうひとつ、これも大きな特徴だなと思うのは、いわゆる、ミレニアルとかジェネレーションZ。ミレニアルというとだいたい1981年以降生まれぐらいのことを、ジェネレーションZは2000年以降の生まれのことを指すんですよね。世界的にその人たちが、政治意識がめちゃくちゃ高くなっているんですよ。グレタ・トゥーンベリさんの気候変動の運動に代表されるように、高校生とか大学生とかがどんどん政治に関して発言するようになってきているんですよね。そういうのが日本ではとても少ない。というこのふたつが日本の政治に関する社会的な意識の低さを端的に示しているなと思います。


鈴村:なるほど。意識の低い原因というのはなんでしょうか?


古田さん:若者たちでいうと、多分、原因はふたつあると思います。ひとつは『教育』ですよね。“教育の中で政治参加のことをどういうふうに教えているのか?”というのこと。もうひとつは、学校教育だけに限らず、社会的にみてですね、“若者が政治に対してものを言うみたいなことを歓迎するような応援するような空気感があるのか?”と。先ほど例に出したグレタさんの話しで、『Fridays For Future』って金曜日に学校を休んでデモに参加する運動が世界で広がったんですよね。他の国では、デモに参加する人は欠席扱いにしないで出席扱いにしますというところが出てきたんですよね。でも、日本でそんなことになるかっていうと、まぁ、ならないわけですよね…。「デモに行くなんて許さん!」みたいな話しになっちゃうわけですよね。


鈴村:そうですよねぇ…。


古田さん:それって、社会的に「とにかく子どもたちが政治にものを言うなんて生意気だ!」みたいな空気があるわけじゃないですか。そういうのが余計に若者たちを政治から遠ざけているんじゃないかなと思います。


鈴村:僕は“若い子たちがどうやって情報を得ていくか”が気になるんですよね。テレビでニュースを見てても、こういうことがありました、国会でこういうことがありました、ヤジが飛びましたみたいな事が多くて…。マスコミが若い子たちに、政治はこういうことやってんだ、こういうことが決まりだしたんだとかっていうことを、ちゃんと浸透させるためにはどう動いていくべきなんでしょうか?


古田さん:いやぁ、もう、よくぞ聞いてくれました!それが僕の問題意識といいますか、僕がずっと活動していることなんですよ。『若者のニュース離れ』という言葉があるじゃないですか、僕、あの言葉がすごい嫌いで、むしろ、『ニュースの若者離れ』だと思うんですよ。今、若者が何を見ているかというと、InstagramやTikTokなどを見たりしているわけで。例えばアメリカのメディアは、「あっ、そうなんだ!」って、若者たちが理解しやすいようにInstagramやTikTokでニュースを流すわけですよ。そういうところにニュースを流すカッコいいメディアが出てくるんですよね。そうしたらみんな見ますよね、関心持ちますよね、「あぁ、こういう社会問題があるんだ!?がんばろ!」って思うわけじゃないですか。日本のメディアは、そういうことをやっていますか?と。まあ、あんまやってないわけですよね。だから、僕は、そういうことをやっていきたいなと思っているんですよね。


鈴村:まずは、そうやって触れる場所を作っていく。で、触れやすい環境があれば、意識を持つ人も増えていくと思います。情報って自分から取りに行かないと取れないような感覚がありますしね。それって、わがままじゃん!っていわれればそれまでなんですけれども、若い子って興味があることにはものすごい集中力をもってやるじゃないですか、なので、まず、興味を持たせてあげるっていうことが、僕ら大人がこれからやっていく事なのかなと思いますね。


古田さん:もちろん自分で取りに行くのも大切だけど、まず、一歩目、関心を持ってもらう一歩目を作るのが社会だったり大人だったりするんですよね。


鈴村:そんな気がしますよね。これからの課題ですよね。



そして、今日の #スズコメ はこちら。









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