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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.05.26

黒川前東京高検検事長の処分、実質的に首相官邸が決定か?

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日お話を伺ったのは、ジャーナリストでメディアコラボ代表の古田大輔さんです。今日の話題はこちら!


黒川前東京高検検事長の処分、実質的に首相官邸が決定か?

賭けマージャンで辞職した黒川前東京高検検事長の処分を巡り、法務省は「懲戒」が相当と判断していましたが、共同通信の取材に対し、首相官邸が懲戒にはしないと結論付け「訓告」となったと、複数の法務・検察関係者が証言したことがわかりました。一方、森法務大臣は昨日の参議院決算委員会で、改めて法務・検察の判断で決定したと説明し、報道を否定しました。


鈴村:共同通信の報道が本当なら、安倍総理と森法務大臣の発言が少し怪しくなってくる気がするんですけれど…。


古田さん:その通りですね。首相官邸側は報道を否定していて、安倍総理は国会で「検事総長が処分を決めた」という旨の発言をしていますが、共同通信の報道ではこれが全く逆で、「検察庁は国家公務員法に基づく“懲戒”が妥当と考えていたのを、首相官邸がそれよりもずっと軽い“訓告”で済ませた」と伝えています。ちなみに「訓告」というのは、「ダメですよ」と注意することで、法律上の処分ではないんです。鈴村さんはこの処分を聞いてどう思われましたか?


鈴村:そうですね。やっぱり身内に甘いのかな、と単純に思っちゃいますよね。


古田さん:たぶん、このニュースを聞いた多くの人が「あれ、蛭子能収さんって賭けマージャンで逮捕されなかったっけ??」ということだと思うんです。


鈴村:あっ、それ思いました、思いました!あれって結局「賭博罪」が適用するわけじゃないですか。今回のケースが起訴だとか捜査されないのは何故なんでしょう?


古田さん:一部の捜査関係者の間で言われているのが、「仲間内でちょっと賭けたりしたことを、摘発したり捜査したりするのは難しいね」ということです。それは確かにそうなんですが、今回の場合は検事長ですよ。しかも同席した記者が「10万円負けた」という発言をしていたようですし、それだけ大きな額の賭けをしていたのなら、やっぱりこれは、ちゃんと操作しないとまずいんじゃないの?と思いますね。過去には、愛知県警の警察官が勤務中の賭けマージャンで書類送検され、罰金10万円を支払ったというケースもありましたし、それに比べると今回の「訓告」は軽すぎるのではないかと感じます。


鈴村:これ、なんでこんなに軽くしちゃうんでしょう。これで国民からどう見られるか、とか考えますよね。なのに今回の決定はどうして?


古田さん:いやぁ、僕も正直分からないです…。今回の「懲戒」と「訓告」は本当に大きく違っていて、懲戒処分に関しては4種類。一番重いものから「免職」「停職」「減給」「戒告」となり、この4つは「国家公務員法」という法律に基づいたものになります。一方、「訓告」は法務省内のルールに過ぎず、本当に軽いんですよ。「ダメよ」と言うだけで、退職金なども普通に出ます。
もう一つの大きな違いは、「国家公務員法」で懲戒処分を出そうとすると、それは任命権者がやることになるので、要は内閣…安倍総理がそれを行うことになります。それくらい大きな差がある処分なんですが、「訓告」と「懲戒」の違いが一般的には分かりにくいので、今回は「イメージ的にも似ているし良いかな」という流れになったのかな、と思ってしまうんですが、それではちょっと納得ができないですよね。



そして、今日の #スズコメ はこちら。





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