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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

21.04.14

『選択的週休3日制』について

nullネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。

BuzzFeed Japan News 副編集長の神庭亮介さんにお話を伺います。
神庭さんに取り上げていただく話題はこちら!


『選択的週休3日制』


吉田:希望する人が週休3日で働ける『選択的週休3日制』をめぐる動きが活発になっています。今月5日には、加藤官房長官が今月中にもまとまる自民党の中間提言を踏まえ、導入を検討する考えを示しました。昨日、経済財政諮問会議で議論が始まりました。


ユージ:『選択的週休3日制』をめぐる議論が活発になっているようなんですけど、これにはどのような背景があるのでしょう?


神庭さん:これは、『働き方改革』の一環なんですけれども、多様な働き方を認めることで、子育てや介護などとも両立しやすい職場環境を目指すということがあるんですね、もう一つは、『人生100年時代』で、長く働かなきゃならない中で、単一のスキルだけでずっと生き抜いていくのは厳しいので、どこかで、『リカレント教育』といいますが、“学びなおし”をして、次のキャリアに繋げていくということが想定されています。日本企業はこれまで、「あいつ、あれだけたくさんの時間働いているから偉いな」、「がんばっているな」みたいな、労働時間で評価してきたわけですけれども、そうではなくて、成果で評価しようということが、大きな流れであると思います。


ユージ:そうなんですね!?


吉田:海外ではすでに導入した事例もあるんですよね?


神庭さん:食品・日用品大手の『ユニリーバ』は、去年の12月にニュージーランドの従業員で試験的に始めています。期間は1年間で、給与水準は変えていないということです。イギリス・レディング大学の2019年の調査によると、週休3日を導入したイギリス企業の64%が生産性が向上したというふうに回答しているそうです。


吉田:そんな中で日本でも導入する動きが出始めていると?


神庭さん:はい、国内企業でもですね、すでに週休3日制導入の動きがありまして、月一回だけというのも含めて、週休が2日より多い企業というのが8.3%あるんですね。『みずほフィナンシャルグループ』は去年の12月から、銀行を含むグループ5社で『週休3〜4日制』というのを導入しました。


ユージ:4日制もあるんですね!?


神庭さん:すごいですよね!?従業員およそ4万5000人が対象で、介護や大学院進学などを目的に希望すれば取得できるということで、ただ、週休3日の場合は給与が通常の80%、週休4日の場合は60%程度になるということです。


ユージ:あっ、そういうことなんですね、希望制ではあるけども、希望したらそれなりの減額もあると。


神庭さん:そういうことです。


ユージ:うわぁ〜、だから、週休3日制をめぐる、ネット上の議論を先ほどから見ているんですけれども、やっぱり多いのは、“給与が減ること”を心配する声なんですよね。ここらへんはどのようにご覧になっていますか?


神庭さん:心配はごもっともですよね。実際にそういう声が多いんですけれども、『選択的夫婦別姓』と一緒で“選択的”という言葉ががキモかなと思っていまして、給料を下げたくない人は今まで通り週5日働くということでいいですし、“選択肢が広がる”ということですよね。みずほの制度もあくまで希望制ということなんです。給料のことでいうと、リクルートの場合ですね、1日の労働時間を7.5時間から8時間に延長して、年間の所定労働時間は変えず給与の変更もないというやり方をしています。ユニクロも1日10時間、土日を含む週4日働くということで、通常のフルタイム勤務の8時間×5日で週40時間と同じ時間働くことで、同額の給与を出す仕組みを用意しています。


ユージ:じゃあ、週休3日というと休みが多くなったような感じがしますけど、働いている時間は変わっていないということですよね?


神庭さん:働く時間を変えずに給与を維持するというパターンもあるということですね。


ユージ:そういうパターンもあると。この『選択的週休3日制』の導入、神庭さんご自身はどのようにご覧になっていますか?


神庭さん:大枠ではいいと思うんですよね。しっかり休んで、しっかりパフォーマンスを発揮するということでいうと、ドラゴンボールでですね、セルゲームの前に悟空と悟飯がバリバリ修行するかと思いきや、3日休んで3日修行して、また3日休むというやり方をするんですよ。


ユージ:毎日修行じゃなかったんですよね?


神庭さん:その間、ベジータはずっと修行しているんですけど。結果、悟飯はセルには勝ってますから、そのやり方もアリかなと思うんですけど。


ユージ:わかりやすい!しっかり休みを取るということも大事なんですね?


神庭さん:そうですね。ただですね、週休3日もいいんですけど、しっかり休みを取るということでいうと、有給をしっかり消化するということが大事じゃないかと思っていて…。


ユージ:そこも問題ですよね。


神庭さん:週休3日以前に、僕も昨日数えてみたら、有給が40日もありまして…。ということは、今年いっぱい週休3日で過ごせる、セルフ週休3日制できるじゃんっていうレベルなんですよね。


ユージ:それは年内償却ですか?


神庭さん:年内に償却しないといけないのが半分くらいあるんですけど、そこまでいかないにしても、例えば、有給が年間に12日あればですよ、給料満額もらいながら3か月間、お試しで週休3日生活ということもできちゃうので、社会的に導入されるということになる前に、自分でやってみるというのもアリかなと思いますね。あと一つ懸念点で、選択的であることが大事で、これが、『強制的週休3日制』とか、『誘導的週休3日制』みたいな感じになって、追い出し部屋じゃないですけど、『追い出し週休3日制』みたいに、「お前そろそろ、週休3日制どうだ?」みたいな感じで、肩たたきされちゃうみたいな、人件費を減らすためのリストラの方便になってしまうのはイヤだなと…。そうなっちゃうとマズいので、注意していかなければいけないなと思いますね。


ユージ:それはちょっと…。そうなったらイヤですね。“選択的”と、あくまでも「あなたの好きにしていいですよ」にも聞こえますけど、一方でね、ある意味、“強制的な選択的”の場合もあるわけですからね。圧力がかかって…とか、そういうのは、ないといいなと思います



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