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2016.05.21 Sat

開館以来初の大リニューアル! 日本科学未来館の魅力とは?(後編)

前回に引き続き今回の取材先は、開館以来の大リニューアルを遂げたばかりの日本科学未来館です。

常設展示の約半分のエリアが刷新され、ますます興味深いコンテンツにバージョンアップされた未来館。いったいどんな魅力が詰まっているんでしょうか?

小宮山雄飛さんのリポート、後編です!


↑『フロンティアラボ』H2ロケットのエンジンの実物と。

■3D映画以上の現実感

ドーム型のシアターガイヤで公開中の新しいプログラム、ミステリアスな3Dドーム映像『9次元から来た男』。ほぼ実写で『超弦理論』を表現した、理論物理学のお話です。自分の後ろの方まで映像があるため、通常の3D映画以上に、現実感やサラウンド感を体験できます。

監督は『呪怨』などでおなじみ、Jホラーの巨匠、清水崇さん。主人公・TOEの声は、ジャック・バウアーでおなじみ、小山力也さんです。

一時間に一回の上映で座席数にも限りがあるため、いつでもすぐ体験できるものではありませんが、未来館でぜひ観てほしいプログラムです。



■大地震のメカニズムを探る探査船

宇宙や海洋などを探索している研究のプロジェクトを紹介する展示、『フロンティアラボ』。探索船の模型やH2ロケットのエンジンの実物があり、子供から大人まで楽しめるコーナーです。

地球深部探査船、その名も『ちきゅう』は、人類史上、初めてマントルや巨大地震発生域への大深度掘削を可能にした、世界初のライザー式科学掘削船です。巨大地震の震源を直接観測し、地震がなぜ発生するのか、そのメカニズムの解明を試みています。

ゴールデンウィークの前まで、『ちきゅう』は『南海トラフ地震発生帯掘削計画』という研究航海を行っていました。


2016 (C) National Museum of Emerging Science and Innovation



■自然災害の被害をアナログで体感


2016 (C) National Museum of Emerging Science and Innovation

『100億人でサバイバル』という新しい展示。災害の種を表した『ボール』が展示模型内をランダムに転がります。

地震や火山の噴火などの自然災害から、感染症や異常気象の増加、さらに原発の事故まで、さまざまな災害が起こる仕組みを理解し、その甚大な被害の規模を体感できます。

総合監修者は、日本科学未来館・館長の毛利衛さん。自然災害をよりインパクトのある形で伝えるため、あえて『ボールコースター』という、アナログ的な表現にしたそうです。

『100億人でサバイバル』企画担当:松岡さん
「身の回りにある自然災害に対して、我々がどう取り組んでいけばいいのか? 大きな視点で捉えよう、ということで企画を始めました。地震自体は繰り返し昔から起こってきましたが、我々の社会が非常に早く変化しているので、同じ地震に対しても違う災害が起こってしまいます。ダイナミックな地球の変動や社会の動きをすべて含めた上で、(被害の規模を)伝えたいという想いがあります。」


今回ご紹介したのは、リニューアルした常設展でしたが、企画展の方は5月末まで、テレビゲームの進化を一望する展覧会『GAME ON』が開催中です。7月からの企画展は『The NINJA -忍者ってナンジャ!?』です。皆さんもぜひ新しい未来館に行って、体感してみてください。




2016 (C) National Museum of Emerging Science and Innovation




本日のオンエア曲
Crystalline / Bjork
Lonely Press Play / Damon Albarn