語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2024年03月17日(日)

なみだの卒園式

ボクの宿主は36歳の成美さんです。

今日は息子くんの卒園式。

成美さん「わぁ〜、なんか緊張するね〜。
駿太のやつ、大丈夫かなぁ〜、ねぇ、パパ〜」

パパさん「え? なにが?」

成美さん「なにがって、ほらぁ〜、覚えてない?
入園式の時、うちの子だけ全然落ち着きがなかったじゃない」

パパさん「ふ〜ん、そうだっけぇ〜」

成美さん「後ろばっか振り向いて、わたしたちのこと、探しちゃってさぁ。
今にも泣き出しそうだったじゃない」

うんうん。ボクは覚えてるよ。
そんなこともあったよね〜。

パパさん「お、はじまるぞ」

男性保育士「園児入場」

成美さん「あ、来た来た来た、駿太、ほら、ママ、ここ、ここ」

駿太くんを安心させるために、手を振って、必死に合図を送る成美さん。

ところが…。

あれれ、駿太くん、まっすぐ前を向いて、キリッとした表情。
全然後ろを振り向かないね〜。

成美さん。駿太くんは、いつのまにか、立派に成長していたみたいだよ。
嬉しいね〜。

成美さん「うん。うん。
嬉しいけど、、、なんか、寂しくもあるんだよなぁ〜」

あは! 成美さんのほうが、泣いちゃってる。
今度は、ママが成長する番だね。
ボクら乳酸菌も応援するよ。

それから、ここで、みんなにお知らせ!
この番組は今月で終了、番組も卒業なんだ。
寂しくなるけど、最後までよろしくね。

じゃあ、また、日曜のお昼に!
 
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