語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2020年11月15日(日)

乙女心

ボクの宿主は35歳のパパさんです。

買ったばかりのカメラを手に、ニッコニコ。

パパさん:「よし! 準備OK!」

今日は、3歳のカエデちゃんの成長をお祝いする、七五三。
愛娘の晴れの姿、キレイに残しておきたいんだよね〜。

カエデちゃん:「イヤなの〜。ふぅ〜ん」

あれれ。でも、肝心のカエデちゃんは、朝からご機嫌ななめ。
せっかくのお着物なのに、なかなか着てくれないよ〜。

ママさん:「終わったら、千歳飴が食べられるよ」

パパさん:「ほら、カエデ。写真をとって、おじいちゃんとおばあちゃんにも見てもらうんだよ」

いくらなだめすかしても、ムスッとした表情。
はぁ、これじゃあ、思うような写真が撮れないね〜。

ところが…。

ママさん:「はい。カエデ、お口を閉じてください」

そう言って、赤い口紅を塗るママさん。

すると…。

あれれ! お顔がみるみる笑顔に!
カエデちゃん、鏡に釘付けだよ。

パパさん:「へー、こんなに小さくても女の子なんだなぁ〜。
口紅が嬉しいんだぁ〜」

あは! パパさん、乙女心にビックリだね。
これで、いい写真が撮れるんじゃない?

パパさん:「はい、チーズ!」

ボクら乳酸菌も、おなかをご機嫌にする天才だよ。
みるみる笑顔にするからね。

じゃあ、また、日曜のお昼に!