語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2022年01月09日(日)

母と息子のバラード

ボクの宿主は53歳の葵(あおい)さんです。

葵さん「パ〜パ〜、聞いてよ〜。
タケルったら、また未読よ、未読。
既読スルーならまだしも、読んでもくれないのよ〜」

葵さんがボヤいているのは、息子のタケル君のこと。
いくらメッセージを送っても、無視されちゃうんだよね。

葵さん「はぁ〜、男の子ってホントにわかんない。」

タケルくんは、長〜い反抗期の末、高校で寮生活。
葵さんは、離れて暮らすのが寂しいんだよね。

そんなある日。

突然、タケルくんから届いたのは、back numberのCD。
最近、大好きな曲なんだって。

葵さん「『手紙』。へ〜、どんな曲だろう?」

歌詞カードを見ると、そこに綴られているのは、育ててくれた人への感謝の気持ち。

葵さん「“愛されていることにちゃんと気づいていること、いつか歌にしよう”だって。」

葵さんの思い、タケルくんにしっかり届いていたんだね〜。

葵さん「あの子ったら、テレちゃって」

でも、立派に育ってくれたじゃない💕

葵さん「あ、そうだ! ありがとうスタンプ、いっぱい送っちゃお!!」

あは! それはホドホドにしないと〜、また未読になっちゃうよ。

ボクら乳酸菌は、おなかいっぱいに愛情を注いでいるんだ。
ねぇ、気づいてくれてる?

じゃあ、また、日曜のお昼に!