語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2022年07月03日(日)

できることありませんか?

ボクの宿主は19歳。
右の足首を骨折しちゃったリサさんです。

リサさん「ふぅ〜」

大きなため息。
街には段差がいっぱい。
松葉杖をつきながらの通学は、思っていた以上に大変なんだよね〜。

50代男性「大丈夫ですか?」

通りすがりのおじさん。

リサさん「あぁ、大丈夫です。すみません」

あれ? 大丈夫じゃないのに…。

リサさん「しまった。条件反射で、つい」

あは! 「大丈夫?」って聞かれると「大丈夫」って答えちゃいがちだよね〜。

さぁ、どうする?
今日は荷物が重くて、目の前のわずかな階段も、のぼるのがしんどいんじゃない?

考えあぐねていると…。

20代男性「大変そうですね。ボクができること、ありますか?」

声をかけてくれたのは、大学生風の男性。

リサさん「え?! ボクができること?
あ、ありがとうございます。それじゃ、この荷物…」

うん! こんな風に声をかけられると、頼みやすいかも。不思議だね〜。

リサさん「今度、困っている人を見かけたら、私も“できることありませんか?”って声をかけてみようかなぁ〜」

骨折は災難だったけれど、思わぬ気づきがあったね。
さぁまずは、そのケガを早く治さなくちゃ!

ボクら乳酸菌にできること、それは、みんなの健康に寄り添うことだよ。
いつも元気でいられるように、ボクらに頼ってね!

じゃあ、また、日曜のお昼に!