語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2023年08月13日(日)

ママの何もしない時間

ボクの宿主は35歳のチヒロさんです。

パパと子供たちは、キャンプ場へ。
チヒロさんは、ひとりでお留守番です。

実は出発前、パパから…

パパさん「ママも一緒に行こうよ」

って誘われたんだけど、断ったんだよね。

だって、子供たちが夏休み中のチヒロさんは、いつも以上に大忙し。
ご飯を3食作って、宿題を手伝って、もうクタクタなんだもん。

チヒロさん「たまには一人で、何にもしない時間を楽しみたかったんだ〜。
さぁ、うるさいのがでかけたし…」

そう言って、ソファにゴロ〜ンとするチヒロさん。

ところが………。
静まりかえった部屋にいると、

チヒロさん「あ、カブトムシにエサ、あげたっけ?」

チヒロさん「そうだ、パパのスーツ、クリーニングに出さなきゃ」

次から次へ、気になることが!

チヒロさん「何にもしないって、意外に難しいんだなぁ〜」

そんなこと言って。
結局、離れてみると、寂しいんじゃない?

チヒロさん「はーい、どうしたの?」

パパさん「あ、チヒロ〜、子供たちがママがいないって泣いちゃってさ〜」

あは! やっぱり、相思相愛だね〜。

チヒロさん「今からでも、キャンプに合流しようかな〜」

ボクら乳酸菌は、疲れたカラダに優しく寄り添うよ。
家族の夏休みを、目一杯楽しめるようにね。

じゃあ、また、日曜のお昼に。