語り手:乳酸菌

トンネルを抜けるとそこはおなかの中だった…。 乳酸菌は今日も人と生きている。 ボクらは乳酸菌。古くからこの星に住み、 人間や動物の体に宿り、日々活動しています。 そんな乳酸菌たちが宿主と一緒に喜んだり、悲しんだり。 時には励ましたり…おなかの中から 語りかけるストーリィをお楽しみください。

メッセージ

番組ではメッセージを募集しています!番組の感想や乳酸菌くん(語り手)へのメッセージをお寄せください。

2023年12月17日(日)

年賀状で初笑い

ボクの宿主は75歳の三郎さんです。

5年前、年賀状じまいを宣言したんだけれど、今、また書きたくなって、困っています。

娘さん「いいんじゃない。前言撤回したってさ」

娘さんは、そう言うけれど…。
三郎さんの座右の名は「初志貫徹」
信念を曲げるようで、気が引けるみたい。

娘さん「そんなこと言ったって、年賀状でもSNSでも、年のはじめに人とのつながりを感じられるのって、やっぱりいいもんなんだしさ!」

三郎さん「そうなんだよ。
コロナ期間中、思いがけず受け取った年賀状が、本当に嬉しくてなぁ」

そう言うと、突然、筆を出して、絵を描き始める三郎さん。

三郎さん「実は、黙ってたけど、絵手紙教室にも通いはじめたんだよ」

なぁ〜んだ。娘さんに背中を押されるまでもなく、描く気、満々だったんじゃない。

娘さん「もう、お父さんたら、世話が焼けるなぁ〜」

あは! その絵は、お世辞にも上手いとは言えないけれど、味があって“ヘタウマ”って感じ。
確実に、笑いを誘うことはできそうだよ。

三郎さん「よーし! 来年は年賀状で、初笑いを届けるぞ〜」

ボクら乳酸菌は、おなかの調子を整えて、みんなに笑顔を届けているよ。
初笑いにも、乳酸菌。

じゃあ、また、日曜のお昼に!