今月ご乗船いただくのは、雑誌「暮しの手帖」の編集長を経て
現在、「くらしのきほん」の主宰・松浦弥太郎さんです。

今週は、「アメリカ・サンフランシスコの旅」について伺いました。


ー 自分から『おはようございます』って言わない限り、誰も『おはようございます』って言ってくれないんだとかね ー



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干場「もともとは、なぜ編集者になったんですか?」

松浦「きっかけは18歳で学校をドロップアウトして(笑)。
若気の至りというか、当時、学校の文化に馴染めなかったんですよ。本が好きで、アメリカ、ヨーロッパの特集をされていて”外国に行きたい”っていう気持ちが湧いてきて、今思うと、ひとつは逃避みたいな」

干場「そうなんですね」

松浦「外国っていうのは、夢があって、そこに行かないと体験したり、見ることが出来ない。そういうことがたくさんあるだろうと夢を抱いて、初めて行ったのがサンフランシスコでした」

干場「なぜ、サンフランシスコだったんですか?」

松浦「当時『POPEYE』とか、メンズ雑誌を見ててサンフランシスコ特集があって。
のどかで、カルチャーが溢れていて、素敵なところだと書いてあったんですよね」

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干場「なるほど」

松浦「”アメリカに行きたい!”という気持ちで、過酷なバイトを乗り越えて行ったのが18歳でしたね」

干場「サンフランシスコはどのくらい滞在されたんですか?」

松浦「5ヶ月いました。何もしてなかったですね、ただただ一人でいたという記憶はあるんですけど。
英語が喋れなかったので、人とコミュニケーションをとることができず、いろんなことに困ってしまうんですね」

干場「何に困ったんですか?」

松浦「英語も喋れない少年に対して、街も人も親切なわけではなくて。話すのも怖いし、何かするにも失敗するんじゃないかとか、不安が膨らんでしまうというか…アメリカに行ったのに引きこもっていたという(笑)」

干場「それでも生活はしないといけないじゃないですか?」

松浦「困ったことで、初めて自分の弱さに気付くというか……日本にいたら気付かないですからね。
困ったからこそ、工夫して”何かやってみよう”と初めて動いて、小さな成功が…」

干場「積み重なっていくと?」

松浦「自分から『おはようございます』って言わない限り、誰も『おはようございます』って言ってくれないんだとかね。
本当に初歩的なことに気付かされました」

干場「そうだったんですね」

松浦「旅っていうのは、一人になって、自分が動いて、いろんなものとコミュニケートして体感していくんだなとか。そうやって学んでいったというか、18歳ですから、今思えば子供じゃないですか?」

干場「そうですよね(笑)」

松浦「当時は、何もできなかったですよね(笑)」

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「船の歩き方:乗船編」

お休み中のクルーズコンシェルジュ・保木久美子さんに代わって、イラストレーターで、「おトクに楽しむ豪華客船の旅 クルーズはじめました」という本も出版されている、くぼこまきさんに代打をつとめていただきます。

くぼこまき:「船の歩き方・乗船編ということでお話を致します。
船に乗船してみて、自分の客室に行くとき、廊下が長い中でドアのデザインってみんな一緒で、どれが自分の部屋か分からなくなってしまうんですね。
旅に慣れた方って工夫をしてまして、寄港地で買ってきたマグネットとかを自分のドアに貼られたりするんですよね。印象的だったのは、今のお気持ちを書にしたためて掛けてあったりすると、自分の部屋の目印もになるしご近隣の方にも役立つんです。

乗船したら、初日は船の中を探検したらいいですね。クルーとまわる船内探検ツアーもあるので、メインダイニングの行き方、シアターの行き方を学んでいくと、
船の中でも工夫してる点に気付くんですよ。
エレベーターは船の前方を向いて開くようになっているとか、そういうルールがある船もあったりして、見ていくと気付かされる点もあるんですよ。
初日はまわっておくと、後々のクルーズライフをエンジョイしやすくなると思います」