TOKYO FM

38Stations SATURDAY 14:00-14:55

福山雅治 福のラジオ

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放送後記〜チェリー清水さんの後ろの席から〜

「凶悪犯にはならないんです」 東野圭吾先生登場(後編)

2025/09/29 update
絶賛公開中の映画『ブラック・ショーマン
前回に続いて、原作者の東野圭吾さんが登場。
滅多にメディアにご登場されない東野先生宛てに、福のラジオのリスナーさんから、たくさんメッセージいただきました。
その中からいくつかの質問をご紹介しました。
東京都府中市・優斗くん
私の家は BROS 姉弟ですが、
東野圭吾さん福のラジオゲストに!
驚きながら初めてメールさせて頂きます。
ブラック・ショーマンは、まだ予告編しか見ていないのですが、テーマソングの『幻界』が、とても映画にシンクロしているなと1度聴いただけで確信しました。
東野圭吾さんはテーマソングをお聞きになられた時、どう思われましたか?

重ねて質問です。
東野圭吾さんの音楽の話が聞いてみたいです。
執筆の時は、曲は聞かれていますか?


福山さんが手がけたテーマソング『幻界』は、福山さん演じる神尾武史がラスベガスのショーに登場するシーンを思い浮かべたと言うことですが、これにこれに対して東野先生はまず一言。

・・・カッコよかったです。

福山さんによると、この『幻界』には、70年代、80年代のヒット曲のギターやシンセの名フレーズが分解され、散りばめられている。つまりマジックのように“タネがある”のだそう。
さらに東野先生と福山さんがタッグを組んだきっかけの作品『ガリレオ』でお馴染みの楽曲『VS,〜知覚と快楽の螺旋』については、

・・・あれは名曲です。ライブでも楽しみにしているんです。

そんな東野先生、以前は執筆中に音楽を聴いていたそう。
デビュー作のころは高橋真梨子さんの『桃色吐息』をかけ、頭の中でもながれている状態だったとのことでした。女子校のストーリーを書いていたので、想像力が膨らみ筆が進んだそうです。
ただ!! 『VS,〜知覚と快楽の螺旋』は大好きなのだけれども、執筆中はついつい煽られてしまうので聴くのを控えていらっしゃるとか。

続いてもう1通。
東京都板橋区・ゆうきさん
私の東野先生との出会いは、小学4年生のころ、書店でたまたま目について購入した1冊『手紙』です。
それまではあまり小説を真剣に読んだことはなかったのですが、ついつい続きが気になり、夢中で読みました。
小説を読んで泣いたのも、この時が初めだったと思います。

東野先生の作品が好きで、福山さんファンである自分にとって、ガリレオシリーズとブラック・ショーマンシリーズの映像化は飛び上がるほど嬉しかったです。

私は、福山さんの悪役を観てみたいとずっと思っていたので、福山さんをイメージに凶悪犯を描いてもらえたらうれしいです。


これについて福山さんは、東野先生が描く犯人像について伺いました。

・・・必要があれば凶悪犯は書くと思うのですが、いままでは必要性がなかったのか、そこまでの凶悪犯はいないのです。
こういう言い方をすると格好つけてると思われるかもしれませんが、人の心の動き、人の心の絡まり方、というのを自分は書きたいのだろうなと思っています。
面白がっているのだと。
自分が描く限り、どんな残酷なことをしていたとしても、凶悪犯にはならないんです。
凶悪犯を書かない、と決めているわけではないのですが、そうはならないんですよね。


ことし作家デビュー40周年を迎えた東野先生。
現在は、去年、福のラジオでも募集した「ガリレオ」シリーズ新作タイトル公募キャンペーン「東野圭吾を爆流(バズ)らせろ!」。
最優秀賞のタイトルについての作品を東野先生が執筆、と言うことでしたが、現在その作品『日常る(つづける)』が週刊文春で連載中です。
福山さんいわく、読者を楽しませる仕掛けがあちこちに!
10月には作家活動40周年を記念した『東野圭吾公式ガイド』も発売されます。
東野圭吾さんと福山さんのタッグ、今後も楽しみにしていきましょう!

そして『ブラック・ショーマン』
「何度も観ています!」
という“追いブラックショーマン”のご報告もいただいています。
最初に観たときとくらべて、どんな印象の変化があり、そして発見をしたか?
あなたならではの種明かし的分析、そんな感想もお待ちしています!

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