2015年5月26日

5月26日 JR仙石線全線復旧2 野蒜駅「海鮮堂」

震災以降、一部運休が続いていた仙台・石巻を繋ぐJR仙石線が 30日に全線復旧!
今週はその再開区間にある、宮城県東松島市からのレポートです。

取材したのは仙石線の野蒜駅に近い、牡蠣小屋と海鮮料理のお店「海鮮堂」。
野蒜で牡蠣養殖や白魚漁をしている漁師、門馬喜三さんが、2011年1月に開いたお店です。開店から2カ月後に起きた東日本大震災で、真新しいお店も大きな被害を受けました。

◆開店から2か月後に襲ってきた津波
地震の時は家にいて、まず船やフォークリフトを片付けようと店に。網やフォークリフトを移動。時間は有った。でラジオを聞いていたら「鮎川港で50センチ」と聞いて、“見ていくか”と海へ。するとその後の報道で「6メートル観測」と。で、海を見ていたら舫い綱の切れた自分の船が真っ先に流れてきた。するとおっ母が“道路かぶってきた!”というので軽トラで逃げた。家は高いとこだが家の下まで流れてきた。もう終わりと思った。種牡蠣は全滅、定置網も流された。店も扉がぜんぶぶち抜かれ、中のものも無くなった。外観だけが残った。それを見た時、“せっかく借金して建てたんだから壊さないでやっぺ”と思ったね。


ボランティアの力を借りながら、ガレキの片付けや店の修復を少しずつ進め、翌年2012年の春に「海鮮堂」を再開しました。

町には〔野蒜海水浴場〕という、遠浅の素晴しい海水浴場があるんですが、まだ堤防の建設が続いていて再開に至っていません。そして昨日ご紹介した宮戸の観光船など、野蒜は奥松島観光の玄関口でもあるんですが、集客という面では、まだまだ厳しい状況が続いているといいます。

そんな中、仙石線が開通。運休区間だった野蒜への貴重なアクセスが再開となります。いまどんなお気持ちで、開通の日を待っているんでしょうか。

◆「野蒜駅」再開は復興の大きな一歩
やっぱりんだね、仙石線が無かったってのが、震災のいちばんの影響だかんね。だからこいつが再開なるとなんのは復興の大きな一歩だな。じっさい自分はあんまり乗んないけど。毎日塩釜・仙台方面、石巻とか、働いてる人は代行バスつかってる。
助かるでしょう。こんど野蒜駅から通勤できっからね。関東方面から来る人たちも、野蒜駅があるとなれば、観光客だって来ると思う。環境としては最高の場所。海も近いし静かだし。最高の場所だよ。


奥松島と、その玄関口である野蒜。足を運ぶ観光客の数はまだまだ少なくて、仙石線の開通で少しでもそれが増えて欲しいと話してくれた門馬さんの「海鮮堂」。
「海鮮堂」では、獲れたての旬のお魚を味わえる。今なら「穴子」や「ワタリガニ」など。ほか甘く煮つけたニシンが乗った「にしんうどん」もお店のオススメだそう。


LOVE&HOPE。明日も、仙石線全線復旧を控えた、宮城県東松島からのレポートです。

2015年5月25日

5月25日 JR仙石線全線復旧1 奥松島の遊覧船

震災以降、一部運休が続いていた仙台・石巻を繋ぐJR仙石線が、30日に全線復旧!



今週はその再開区間にある、宮城県東松島市からのレポートです。
取材したのは東松島市の「奥松島」。松島湾の入口、宮戸島と太平洋に臨む野蒜海岸一帯のことで、お隣「松島」に負けず劣らず、リアス海岸と点在する島々の絶景が有名です。

お話を伺ったのは、奥松島をめぐる遊覧船の船長、小野孝一さん。震災を経て、遊覧船の船長になったという方です。

◆漁師から遊覧船船長へ
奥松島遊覧船の会社に入ったのは震災後。震災前はみやとで釣り船と海苔の養殖業をやっていたが、震災で全滅。6つ船を持っていたが全滅。養殖業はあきらめた。漁師は好きだからやっている。


小野さんは現在、「趣味程度」に漁師を続けながら、海の経験を生かし、遊覧船でお客さんを楽しませています。そんな小野さんの案内で巡る「奥松島」、どんな魅力があるのでしょうか。

◆日本三大渓は朝がおすすめ!
ここのうたい文句で、「ここは嵯峨渓といって、岩手の猊鼻渓、大分県のの耶馬渓と並ぶ三大渓の一つです」と説明している。「白い岩肌、男性的景観、奇岩奇島の数々、これよりご案内して参ります」とはじまる。それから説明してずーっと行くが、お客さんから「来て損した」「がっかりした」という言葉は一言も聞いたことが無い。個人的には朝がいい。白い岩肌だから朝日が映える。白いのに朝日があたるとまた一段と白くなる。女島・男島もあるが、女島なんかは本当に素晴らしい。波の浸食でなんちゅうかな、キレイな岩肌。化粧がいらないのに、朝日でもって化粧するみたいだ。そして一日保っている。一見の価値はあるっちゅうこと。




ここでいう「渓」とは、島の岩肌が波で浸食され、断崖絶壁が連なる景色のこと。遊覧船の朝イチの便は8時30分ですが、もっと早い時間も相談に応じるそうです。

そしてこの遊覧船、JR仙石線が全線復旧すれば、乗り場へのアクセスもぐんと楽になります。

◆真っ赤な夕日が落ちてくる♪
電車が来た、駅が出来たということでお客さんがくる確立が高くなった。今だったらタクシーで松島やらあっちの方から来ている。そういう人らがもっと安く来て遊覧船に乗ることが出来るようになる。最寄り駅は野蒜駅。松島を見るなら、あそこの大高森へ登れば良い。島々が点々と、きれいに360度見える。そっちが石巻、太平洋。こっちが富山と松島。震災前は朝日、日の出、ご来光には行っていた。簡単に見られる。夕日は山に落ちて行く。真っ赤な夕日が落ちてくる〜♪ だから(笑)


この遊覧船乗り場のすぐそばにあるのが、、「大高森」という20分ほどで登れる山の登り口。大高森の頂上からは松島湾・太平洋・奥松島の絶景が見渡せます。こちらもかなりおすすめ!

・奥松島遊覧船
・宮戸島 大高森
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パーソナリティ 鈴村健一

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