2014年12月4日

12月4日 登米市の「はっとフェスティバル」

今朝は、今週末に宮城県・登米市で開かれる、食のイベントご紹介します!

12月7日(日)、登米市の市役所、迫(はさま)庁舎の前の公園で開かれる、「はっと」のイベントです。



「はっと」は、登米市近隣の方なら、誰でも知っている食べ物なんですが・・・分からない方のために、登米市 商工観光課の高橋敏幸さんに教えてもらいました。

◆地元の人ならみんな知ってるご当地グルメ「はっと」
「はっと」は簡単に言えばすいとん。小麦粉を練って摘んで平らにしたもの。それを汁ものに入れて食べるのがはっと汁。登米地方を中心に江戸時代に始まったと言われている。江戸時代の年貢取立てで農民があまりお米が食べられず、かわりにはっとを食べていた。ところが、あまりに美味しかったので、はっとばかりを食べるようになり、農民が米作りをしなくなるという心配が出てきた。そこでお殿様が、小麦粉料理を「ご法度(はっと)」にして、はっとという名前がついたと言われている。



これが、はっとです。そして!今週末7日(日)、様々な「はっと」が食べられるグルメイベントが行われます。

◆はっとの美味しいメニュー大集合!
タイトルは第11回日本一はっとフェスティバル。登米市を中心に郷土料理のはっとの料理を各出店社が工夫して、色々なはっとが食べられるフェス。11回目ということで、はっと料理が認知されており、福島や山形、岩手からも40種類が出店。割り箸を投票して重さで順位を3位まで決める。去年優勝したのが、牛すじ入りモロヘイヤ塩はっと。モロヘイヤがはっとの生地に練りこんであって、ほんのりモロヘイヤの香りがするはっと。それに登米産の牛筋煮込みがトッピングしてある美味しい塩味のはっと。そのほか人気はあずきはっと、カレーはっと、海鮮はっとというところ。




あずきはっとは、要するにお汁粉。お餅のかわりに、はっと がはいってます。
カレーハットは地元の豚肉業者が開発した、文字通りカレーのはっとです。

そして、震災前から続くこのイベントは、沿岸部で被災された方も楽しみにしているそうです!

◆「はっと」するほど美味しいよ!
登米市は内陸なので倒壊家屋もそれほど被害は沿岸部に比べ少なかった。南三陸からの避難者を受け入れていた。現在も仮設住宅があり入居者もいる。そういう方もお祭りにきて楽しんでくれるので良いのではないか。11回目のはっとフェスティバル。登米地方はじめ各地方からはっと40種類。ぜひお越し頂いて、はっとビックリするようなはっと勢揃いなのでお越しください。


第11回日本一はっとフェスティバルは12月7日(日) あさ10時から午後2時まで。会場は登米市役所 迫庁舎前となっています。



登米市はそのほか、とよま町の 明治時代にタイムスリップできる町並み、そしてB1グランプリでも有名は「油麩」の料理なども楽しめます。ぜひ週末、はっとと登米市の魅力を堪能してみては?

2014年12月3日

12月3日 被災地で「働く」という選択3

岩手県山田町で、町づくりに関わる「やまだ復興応援隊」。メンバー4人はそれぞれ。元々の仕事を辞めて山田町に移住。町の復興のため、忙しい日々を送っています。



そのメンバーの一人が今年6月から参加した、服部真理(はっとり・まり)さん。彼女が東北で働く選択肢を選んだ理由は何だったのでしょうか。

◆「いたね」と言われるようになりたい
木の家など自然住宅に関する雑誌の出版社に勤務していて、田舎を取材してアウトドア系の記事を書いていたので、田舎暮らしに憧れていた。友人が宮城県山元町で津波を受け、その家のリフォームを手伝ったり、仕事やプライベートで被災地に関わることが多く、常に何かできることはないかと考えていた。震災から2年が経過して往復してボランティアをする復興支援は無理があった。ある程度の収入がもらえるなら東京にいる必要はないと思ったのがきっかけ。主な仕事としては観光と物産、エコツーリズムのツアー作りの手伝い。物産では水産加工業者の販路開拓の手伝い、山田町のブランドづくりの手伝いをしている。仕事自体が全て手探りで、求められることがとてもハードルが高いので、今までの経験をもっと活かせると思っていたが毎日撃沈している。今まで生きて来た中で生かされているのは、私が人が好きでコミュニケーション取るのが好きだということだけ。何一つ町の人のために出来ていることがないので、5年でも足りないと思う。ここに来たからには、「いたね」と町の人に言われるような存在になるまでは続けると思う。


服部さん、素直に気持ちを打ち明けてくれました。きのうお伝えした、同じメンバーの若田謙一さんも、会社員時代より収入が減ったと話していました。誰も経験したことの無い仕事。やはり大変なことも多いようです。

それでも、服部さんはこの町で働いていきたいと考えています。

◆受け入れてくれない現実もあるけど
食べ物があっている。魚を頂いたり野菜を頂いたりしている。最近の思うのは、毎日が小学生の頃の夏休みみたいな感じ。ワクワクしたりドキドキしたり悲しかったり楽しかったり、喜怒哀楽が毎日あって一日一日がとっても長くて、子どもの頃の長く感じた夏休みのように、何年もいるくらい充実している不思議な感覚がある。もし被災地の方々のために何かしたいと思っているなら、まず来てどういう状況なのかを見て頂きたい。来たら一人ぼっちのことも多いし、町の人がすぐに受け入れてくれない現実もある。その中で町の人にとって何が一番大事かを常に考えられる気持ちになった方は復興支援の仕事が向いていると思う。えいっと来てしまうのもいいかと思う。特に若い方はここで学べるものは多い。チャレンジしてほしいと思う。


「町の人がすぐに受け入れてくれない現実もある」。
復興という重要な仕事は、それなりの覚悟も必要です。でも一方で、「えいっ!」と来てしまう思い切りも必要なのかも知れません。被災地で働きたいと考えている方、参考にしてみてください。

そして、この4人が山田町で働くきっかけとなった『WORK FOR 東北』は、
来週8日(月)に東京・赤坂の日本財団ビルで、個人向け説明会を行います。
興味のある方、詳細は以下リンクから。
WORK FOR 東北 個人向け説明会
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パーソナリティ 鈴村健一

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