2014年12月2日

12月2日 被災地で「働く」という選択2

東北で復興のために「働く」という選択肢を選んだ方の声を、お伝えしています。

高橋 お話を伺ったのは、「やまだ復興応援隊」の、若田謙一さん。東京のコンサルティング会社を辞め、岩手県山田町の町づくりに取り組んでいる方です。

現在、「やまだ復興応援隊」は、3人が加わり4人体制。それぞれ、被災地の自治体と そこで働きたい人をマッチングするプロジェクト『WORK FOR 東北』を通じて、移住してきた方です。メンバーを増やすにあたり、何を重要視したのか、若田さんに伺いました。

◆地域とともに実現する意識
募集する側としての共通認識としては、地元の人々と一緒に実現する、育てるという意識を持っているかどうか。「私は産業を興すために商業地にこういうものを持ってきた方がいいと思います」とか「こういう事例があるので実現した方がいい、IT企業を置いた方がいいと思います」など、自分が思いつくままのアイデアをあげる人が多かったが、そういうのも大切なんだが、まずは山田町で各住民が考えていること、課題をちゃんとヒアリングして整理して、そこからやるべきことを探していきたいという想いを語ってくれた人が、今来ている3人だと思っている。どうしても外から入ってきた人は、その地域が分からずギャップが生まれなじめず帰ってしまう人も多い。
地域に入って地域の方と話ができることが重要なポイントだと思っている。最近強く感じるのは、4名に増えたので課題に対して今まで一人で悩んで資料作って説明に回っていたが、まずはみなさんにざっくり意見を聴こうということをやっている。そこで議論ができるのが楽しい。4人になったので幅広くつながりができて、それぞれが住民からの意見を持ってくるようになり、やりやすくやりがいもある。


4人の「やまだ復興応援隊」は、陸中山田駅周辺に計画されている商店街、ショッピングモールの実現に向けた業務 さらに水産加工物のブランド化、観光に関する企画などを、分担しています。様々なキャリアを持つ4人、それぞれどんな形で町づくりに関わっているのでしょうか。


◆それぞれが得意技を活かす
一人は証券の営業を長らくやっていた男性なのでフットワーク軽く色んなところにコミュニケーションを取って課題の改善策を探り提案していくことができる。課題分析・対応策に強い。女性陣は編集の仕事をしていたので、人のインタビューが得意。地域の人とコミュニケーションを取っては入り組むのが旨い。私はコンサル出身なので、そこで学んだ、上がって来た課題を分析・整理して改善方法を提案するのが得意。3つの得意技を兼ねそろえて対応している。口の悪い人もいて(笑)思っていることをぶつけてくるので、それを受け止めながら話をしていると色々と受け入れてくれる。松茸の山を持っている人が誘ってくれたり、海に船で出る人が誘ってくれたりということもある。人の良さを感じている。リアス式海岸という特徴的なところなので、海や山、川という自然環境にあふれていて、それが魅力かなと。その2つを活かして産業を考えていくべきだなと思っている時期。

        
今朝は、岩手県山田町で、新たな町づくりに取り組む「やまだ復興応援隊」の、若田謙一さんのインタビューお届けしました。

そして、この4人が山田町で働くきっかけとなった『WORK FOR 東北』は、
来週8日(月)に東京・赤坂の日本財団ビルで、個人向け説明会を行います。
興味のある方、詳細は以下リンクから。
WORK FOR 東北 個人向け説明会

明日は、やまだ復興応援隊のメンバーのおひとり、元出版社の女性のインタビューをお届けします。

2014年12月1日

12月1日 被災地で「働く」という選択

今週は、被災地支援のボランティアではなく、東北で復興のために「働く」という選択肢を選んだ方の声を、お伝えします。

お話を伺ったのは、岩手県山田町で、町役場と連携して町づくりに取り組む「やまだ復興応援隊」の、若田謙一さんです。

若田さんは現在32歳。去年6月から山田町でお仕事をされています。きっかけは何だったのでしょうか。

◆自分のスキルを活かせる場所
元々は東京で企業向けのコンサルタントをしていて、キャリア4〜5年目に東日本大震災があり、当時コンサルタントとして一通り仕事を経験して次の展開を考える時期だった。東北に足を運ばないといけないなと、週末にボランティアでいわきや陸前高田や大船渡で様子を見ている中、自分のコンサルタントとしてのコミュニケーションスキルや課題解決スキルが東北の各地域で活かせるのではないかと考えた。このまま30代を迎えて仕事を続けていくときにどういうキャリア、人生になるかと想像していた時期で身を投じて頑張ってみようというのがきっかけで東北へ飛び込んだ。


実は若田さん、「スポーツ雪合戦」が趣味で、震災前から大会を通じて岩手に行く機会も多かったそう。特別な想いも感じていたと言います。そして若田さんは山田町の人材募集に応募。 会社を辞めるにあたり、引きとめもあったそうですが、山田町へ飛び込みました。

とはいえ、町づくりという大きな仕事。まだまだ人材が必要だということで、
メンバーを追加することになったんです。

このメンバー募集に関わったのが、被災地の自治体と、東北で働きたい人・企業のマッチングをするプロジェクト『WORK FOR 東北』です。

◆“想い”だけでなく、地元の方のために動ける人材
当初は山田町のどこに商業拠点を置くかなどの計画作成をするため、住民の意見をヒアリングしていた。仮設店舗の商業者、ほかの地域で商売を続ける人など合わせて400の業者をくまなくヒアリングして、どこでどう再建するか、生活再建についてまとめる仕事をした。
この仕事は、当時所属していた水産商工課の課長と連携しながらやっていたが、そこで人材が必要に。産業振興は商業、観光、水産加工・水>産業など様々な分野から活性化に取り組まなければいけないため人を募集。山田で新しい組織を立ち上げて、4人体制で事業を進めるにあたって、WORK FOR 東北と連携して採用する人を決めていった。募集する側の共通認識としては、田舎の海辺の土地に入るのだからどういう相手でも対話できるコミュニケーション能力、適応能力が必要。復興の仕事は自己実現ではなく、そこにいる人々と一緒に何かを実現するのが大切。「復興をやりたいです」という想いも大切だが、プラスアルファ各地域での課題を冷静に分析して改善策を考えて実行することを大切にしている人、というのを念頭に募集した。

  
   

現在、若田さんは『WORK FOR 東北』を通じて集まったメンバー4人とチームを組み、山田町の町づくりに取り組んでいます。

以前に一度紹介した『WORK FOR 東北』は、被災地の自治体と、そこで働きたい人・企業をマッチングするプロジェクト。実は12月8日(月)に東京・赤坂の日本財団ビルで、個人向け説明会が行われます。東北で復興のために働きたい、と考えている方、詳細は以下をご覧ください。

WORK FOR 東北 個人向け説明会

明日も、やまだ復興応援隊 若田謙一さんのインタビューをお届けします。
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パーソナリティ 鈴村健一

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