2014年8月19日

8月19日 Stand Up Summit(2)

子どもたちが考える被災地の復興。先週8月11日に、東京ビッグサイトで「Stand Up Summit2014」が開催されました。東北、東京、そして海外の子どもたちが、東北の復興について話し合いました。

今回はこのイベントに、TOKYO FMも参加。23人の子どもたちが、TOKYO FMブースのグループディスカッションに加わりました。

テーマは、「復興のために“言葉”が果たす役割とは。」

まずは、23人が4つのグループに分かれて、1時間話し合い、イベントのラストには代表の2人が全体プレゼンテーションに臨みました。ステージは、1000人を収容する東京ビッグサイトの国際会議場。


TOKYO FMブースのプレゼンテーターは、石巻市立女子高等学校、千葉英恵さんと、都立晴海総合高校、國井勇太くんの二人です。

◆「がんばっぺ」
わたしは石巻市立女子高等学校3年の千葉英恵です。わたしたちは「復興のために言葉が果たす役割」について話し合いました。その中でキーワードとして「がんばっぺ」と「人の心」が出てきました。「がんばっぺ」は方言を使うことで団体力を高めたり、温かみを与えてくれる力があるからです。「人この心」は感情を込めることができ、人に寄り添えるから。わたしは震災の後、揺れを感じると不安になることがあったが、母に背中をさすってもらい「大丈夫だよ、がんばっぺ」と言われることで、頑張ることができた。わたしたちは、言葉は前向きにし、復興を加速させるための原動力になると思います。

◆「心」
都立晴海高校3年の國井勇太です。僕達は言葉での復興についてディスカッションしました。僕がいた班は「心」に注目して考えました。残念ながら言葉では壊れた建物を直したり、被災者の方に食事を運んだり、目に見える形での復興はできません。でも今日実際被災にあった地域の学生に、(震災後)なにが一番うれしかったかと聞いたところ、人々からもらった「大丈夫だよ」「一緒に頑張ろう」という言葉だったことがわかりました。
言葉には具体的に目に見える成果はないけれど、人々の心になにかを伝えることができます。ほかの方法ではできない、言葉だからできること。これってすごいことではないですか。ここにいる誰にでもできるんです。どんなかっこ悪い言葉でもいい。皆さんがいま思っていることを伝えればいい。「頑張れ〜」なんてしょうもない言葉だけど、でもその「頑張れ」の中に詰まっている自分の気持ちが伝われば、それだけで人は笑顔になれる。「心での復興」「言葉での復興」は、「人と人の心の架け橋」になる。これがあるから「絆」が生まれるんです。


Stand Up Summit2014 公式サイト

2014年8月18日

8月18日 Stand Up Summit(1)

今日と明日は、「子どもたちが考える被災地の復興」です。
先週8月11日に、東京ビッグサイトで開催されたのが「Stand Up Summit2014」。東北、東京、そして海外の子どもたちが、力を合わせて、東北の復興について話し合う取り組みです。

子どもたちは12のグループに分かれ、それぞれ「食」や「農業」、「科学技術」「デザイン」「金融」などさまざまなキーワードをもとに、復興について考えました。このサミットに、今回TOKYO FMも参加しました。講師はTOKYO FM古賀涼子アナウンサー。東北、東京、そして海外の学生(中・高・大学生)23名が参加し、「言葉の力」についてディスカッションが行われました。

 
「震災のあと、どんな言葉に励まされたか」
「方言にはどんなチカラがあると思う?」
「そもそも、言葉は復興の役に立つのだろうか?」
…という問いに対して、様々な意見が飛び出しました。

グループの一つ、1班のディスカッションの様子です。


◆言葉の力
・震災のときに家が壊れて、おばあちゃんのところに行ったが、夜皆で話していて、話していると楽になったから、言葉は大切だと思う。
・言葉は復興につながる。人間ただ立っているだけではなにも起こらない。誰かがしゃべるから動きだせる。
・わたしは東京にいた。10年経ったら忘れられちゃうこともあると思うけど、継続して言ったら、忘れないんじゃないか。言葉とか音のほうが感情が入って、画像がなくても自分の想像が拡げられて、自分の考えが深まっていき、絶対に忘れない、心に残るものがある思う。
・書いてあると想像して深める感じだけど、言葉だと、誰かがしゃべってくれて、温かみみたいなものがあるから、心に沁みたり、いろんな感情とかを考えることができるんじゃないかと思う。
古賀「方言も重要かな?」
・方言はコミュニティの中にいるからわかる言葉だから、誰かとつながっていられる。方言があったほうが楽しく生活できる感じがする。
古賀「いまツイッターで会話することもできるけど、こうやって(直接会って)お話することで、皆がどういう気持ちでどういう性格の持ち主かまでわかったりするよね。音に出して言葉にするっていうのは、それだけ力もあるよね。


グループディスカッションの最後には「復興のために言葉が果たす役割」について、4つの班の代表がそれぞれ自分たちの意見を発表しました。


◆人と人をつなぐ架け橋 
言葉には話しての感情がこもり、相手の背中を押す原動力となり、そこから想像を伝える力を持っていると、僕達は考えました。一方被災地では言葉から誰かとのつながりを感じることができ、元気づけられる。だから復興のために、言葉は「言葉をかける人とかけられる人の橋渡し」という役割を持っていると思う。


同じ「言葉」でも、文字として残す言葉ではなく、声に出して伝える言葉のほうが相手の心を癒し、背中を押す原動力につながる。そう話してくれた子どもたちの言葉には、まさに力があると感じました。
 
明日もこの続き、お伝えします!

Stand Up Summit2014 公式サイト
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パーソナリティ 鈴村健一

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