2017年7月21日

7月21日 Reborn Art Festival 2017 小林武史さん(2)

昨日に引き続き、音楽プロデューサー、小林武史さんのインタビューをお送りします。

いよいよ明日からスタートする『Reborn-Art Festival 2017』。
宮城県石巻市の中心市街地と牡鹿半島を舞台に、国内外のアーティストによる“アート”作品や、様々なスタイルの“音楽”イベント、さらに地元食材をつかった“食事”が楽しめる、“51日間”にわたるお祭りです。

リボーンアートフェスティバルでは牡鹿半島のちょうど真ん中あたり、荻浜に 拠点となる「リボーンアート ダイニング」が誕生。小林さんいわく「不便なレストラン」ということなんですが、どういうことなんでしょうか?

◆「海から見てほしいんだよ」
メインのレストランが、今回のリボーンアートのメインビジュアルとしてよく使われている名和晃平さんのアート作品、6メートルの白い鹿があって、その鹿の脇にレストランと食堂の2つを作った。でもその場所にたどり着くには、循環バスで降りた所からさらに10分ぐらい歩くんですよ。歩きながら漁師さんの営みを横目で見ていく感じなんです。漁師さんの日常を。ぼくらその漁師さんたちと本当に仲が良くて、遊漁船と言ってお客さんを乗せてもいい船なんです。それで向こうから会期が近づいてきたら言ってくれたんですけど、名和晃平さんの鹿を見て、それこそ「Reborn Art」に近い、海の中の命と向き合っている人たちだから、「外からお客さんを乗せて、外から見る景色がすごくいい。だから船に乗せたいんだよ」ってわざわざ言いに来てくれて。だからそこに行くと、毎日毎日たぶん乘りたい人を乗せてくれると思う。その名和さんの6メートルの鹿のオブジェを見せたいという感覚がすごいなって。きっと、海から見えてくる牡鹿半島の鹿だし、陸地で生きている命の先端で白い鹿のオブジェが「未来」を見ている、ってことなんじゃないかなーと想像したんだけど。そこに今回のメインの「リボーンアートダイニング」というレストランと、その名和さんの鹿が遠くからでもドーンと見えるわけです。もっともフォトジェニックなエリア。歩いていく中でも自分の身体が、呼吸が、いろんなものと向き合ったりしながら、貴重な食体験みたいなものを各シェフは提供したいと思ってくれているんですよね。
高橋)そこまで歩いていく道のりとお食事まで全部含めた体験みたいな感じですね。
小林)あと喪に服すという気持ちは、海をずっと見ているとあるんですよね。命のつながりだらけを感じるだらけだから。そういう意味ではたかだかあの大きな震災から6年、全然終わっているということではないですね。まだまだ目に見えない周波数みたいなものが複雑に絡んでいるんだって感じがすごいしています。それも含めて僕らがリボーンアートフェスをやることで、何かちょっとでも見えてくるといいなって思いはあるんですけどね。
高橋)東北から帰ってくると、何か自分の中で考えるというか、考える時間が増えるというのはすごくある。リボーンアートではじめて東北にいく方もいらっしゃると思うし、地元の方と話したり食を通じたりしてそういうスイッチを押すきっかけになりそうだなと、今すごく感じました。
小林)ぜひいらしてください!


「Reborn Art Festival2017」は、7月22日〜9月10日まで。アート、音楽、食をテーマに51日間開催されます。

オフィシャルサイト

パーソナリティ 鈴村健一

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