2011年9月16日

9/15 「心の絆プロジェクト」埼玉県加須市・旧騎西高校


TOKYO FMや さまざまな企業・団体が共同主催、
日本赤十字社・日本医師会の協力で展開する
『ヒューマン・ケア〜心の絆〜プロジェクト』。

9月3日、「心の絆プロジェクト」は埼玉県加須市の旧騎西高校を訪問しました。
こちらには、福島県双葉町から避難している方、およそ800名が、
いまも避難生活を送っています。


今回は結成53年のコーラスグループ「ボニージャックス」の歌声とともに、
医師や看護師による健康セミナーが行われ、身体の緊張をほぐすための簡単な運動や、個別の健康相談も行われました。

日本赤十字社の坂上医師は、セミナー後にその印象を話してくれました。

『不自由な生活で身体のどこかに緊張が残り、肩こり腰痛、眠りにくいなどの声があがっています。まず肩の慢性緊張を緩めること。身体をらくにすることで心もらくになります。「一時帰宅したがあんなに帰りたかったのにどれも意味があるものに見えなかった」という方も。転校を繰り返す子ども、馴染みのない場所で暮らすお年寄りも心配です。今後メンタル面での息の長いサポートが必要になると思います。』

 

双葉町の仮設住宅は、福島県内に建てられていて、現在その完成率は100%。
ところが、入居率は、わずか28%。(9月5日現在)
埼玉県・加須市の旧騎西高校では、最大1300人の町民が暮らしていましたが、
今でも、井戸川町長をはじめ、およそ800人が生活を送っています。

長期化する避難生活への懸念もある一方で、双葉町町長は、福島県内の「仮設住宅」への町民の入居を必ずしも「最善の策」とは考えていません。
双葉町の井戸川克隆町長は、その理由をこんなふうに語りました。

『3/31にこちらに移って、もう5カ月が過ぎました。大事なのは、仮設に移りたくても移れない、一人立ちできない町民がいるということ。子ども、お年寄りなどを、ここで面倒見ていきたい。仮設とは「応急仮設住宅」が正式名。わたしたちは2年以内に出られればこれは本当にうれしいことですが、現実は厳しい。「仮設住宅に入らなければいけない」という理論は、原発事故においてはあてはまらないと思う。この避難所に期限は決めていません。』

旧騎西高校で暮らしている方に、お話を伺ったところ
「家族8人で避難してきた。1部屋 およそ20畳を18人で共同生活している」
とのことでした。

原発事故が解決されないまま、先の見えない避難生活が続いています。   

パーソナリティ 鈴村健一

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