ON AIR REPORT オンエアレポート

6月2日 ベートーヴェン特集②

13/07/07


6月第1週は、「ベートーヴェン特集第2回」をお送りしました。前回、第1回目は10代前半の作品から24歳で作曲した記念すべき「作品1」までをご紹介しました。音楽の歴史において、一つの重要なターニングポイントとなったベートーヴェン。第2回の特集は、ベートーヴェンが遺したピアノ曲の中でも、最も重要なジャンルといえる「ピアノ・ソナタ」から初期の作品をご紹介しました。ベートーヴェンはボン時代、ネーフェに師事した成果として、13歳で《3つの選帝侯ソナタ》WoO.47を作曲、出版していますが、作品番号付きの本格的なソナタに着手したのは1792年にヴィーンでハイドンに師事するようになってからです。24歳で作品1を発表後、翌年作品2としてピアノ・ソナタを3つ書き、師匠であったハイドンに献呈しました。今回は、その作品2の3つのソナタをそれぞれお聴き頂きました。ベートーヴェンは、作品番号付きの本格的な作品を発表するのは20代半ばになってからと比較的遅めのスタートですが、それまでの先輩モーツァルトや師匠のハイドンの作品に比べると、その規模、内容の密度、ともにはるかにスケールの大きなものになっています

僕にとって、ベートーヴェンはショパンと並び演奏の柱でもありますが、1998〜1999年にかけて全12回シリーズのピアノソロ全曲の演奏会を開催しました。それらをライブ収録したものが『ベートーヴェン12会』(12枚組)で、2000年にリリースされています。また2002年からは、ベートーヴェンピアノ協奏曲全曲演奏会をジャパン・チェンバー・オーケストラと行い、2005年8月には全5曲を同オーケストラと一夜で演奏するといった試みも行っています。そして今年2013年から、2020年のベートーヴェン生誕250年に向けて「ベートーヴェン プラス」というシリーズをスタートさせます。ベートーヴェンの作品のみならず、ベートーヴェンの影響を少なからず受けた後世の作曲家の作品も含めて演奏する予定です。どうぞお楽しみに!


【オンエア楽曲】
♪M1 ベートーヴェン 《 ピアノ・ソナタ 第1番 op.2-1 》より第1楽章
  ピアノ:横山幸雄
♪M2 ベートーヴェン 《ピアノ・ソナタ 第2番 op.2-2 》より第3楽章
  ピアノ:横山幸雄
♪M3 ベートーヴェン 《ピアノ・ソナタ 第3番 op.2-3 》より第4楽章
  ピアノ:横山幸雄
(2000年のアルバム:「ベートーヴェン12会」より)